♯21 夏祭り 前編 ページ26
この日は久々に晴れていた。
窓の外では、夏の爽やかな青空が広がっている。
あの騒動の後、私達はゆっくり話し合って 何とか和解できたが、2人とは気まずくて口を聞けていない。
けど、由花とはいつもと変わらず何気ない話で盛り上がっていた。
すみれは『すべての元凶は由花だ』とか言ってたが、彼女はすみれがあんなことをするとは一切思っていなかったはずだ。
あるいは、すみれのその言葉自体嘘かもしれない。
でも、由花に直接訊くわけにはいかない。
せめて、彼女との友情は壊したくないからだ。
「ねえA、今度の夏祭り、一緒に行かない?実輝も誘ってさ!」
『あ、いいね由花!日曜なら部活ないし』
実は昨日響を誘ったのだが、「用事がある」と言って断られてしまったので、ちょうど良かった。
夏祭りは、毎年
私も他の2人も人混みは少し苦手だが、年に1度のイベントなので、楽しみにしていた。
*
一週間後___
バスに乗り、ようやく
『由花、実輝 おはよう!』
「「おはよー!」」
2人とも、普段の私服だった。
『やっぱり普段着だよね!』
「だって浴衣って着るのに時間かかるし、何より動きにくい」
「って悪く言い過ぎだぞ!まあ考えは全く同じだけど」
と、実輝が笑いながら言った。
よかった、いつもの2人で。
「しかも朝からって・・・これじゃ普通のお出かけとあまり変わらないし!」
『いや、あまり遅くまでいられないから仕方ない。高校生になるまでの辛抱だ!』
「「ごもっともでーす」」
桂比駅に着くと、やはり混んでいた。家族連れやカップルなど、色々な人がいた。
というかカップルが結構目立つ。
「うわっ」
駅から出ると、更に人は増えていた。
「やっぱり帰ろ。ウチこんな人混みの中歩きたくなーい!」
『何言ってるの!』
「そうだよ、ここまで来たんだからゴールまで頑張ろ!」
『いやゴールって何!?ここ祭り会場だから!』
アハハハハ
うん、やっぱりいつもの2人だ。
「とりあえず暑いからかき氷食べよ」
『「さんせーい!」』
かき氷の店はいくつかあったが、シロップを自分達で掛けられる所にした。
「A、何掛ける?」
『やっぱりメロンとマンゴーかな。由花は?』
「イチゴとブルーハワイかな」
「フッフッフ・・・」
〜♯21夏祭り END〜
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作者名:夜桜音羽 | 作成日時:2015年6月28日 18時