単純にタイプ【ぴらのside】 ページ11
＿＿＿＿
あの後。
￣￣￣￣
「いやほんま、ぴらのがあの場にいてくれんかったら半ば強制外に連れ出されとったかもしれへんわ。」
フルニキが両手をパチン！と顔の前に合わせて、
ほんまありがとう、と口にした。
あのとき、なんとなく会場歩いてたら
なんや顔見知りの子らが困った顔していて。
なんとなく近づいて見たら、変な輩らが囲んどって。
恐らくナンパやろと思って割って入った。
俺の顔みた○○ちゃんは安堵した顔して俺の名前呼んで。
その瞬間、たまらなく守りたなって。
気づいたら相手に詰め寄っていた。
「全然よ。たまたまおっただけやし。」
フルニキの連れじゃなけりゃ、放っておいたかもしれない。
そもそも会場出歩くこともなかったかもしれない。
最初にフルニキに紹介されて、
○○ちゃんを見た時、立ち止まってしまうくらい自分のタイプで。
そんな邪な気持ちで助けただけなんやから。
だからフルニキに大感謝されるほど、
大それたことしてへんねん。
まあ、こんなこと恥ずかしくて言えんけどな。
俺らの出番も終了し、あっという間に17時。
いつも通り打ち上げを開催する、ということでみんなで場所決めをすることに。
フジ「やっぱ焼肉食いてえなあ〜。」
ゆげ「あ〜わかる。打ち上げって感じするわぁ。」
フル「こっから近いとこ探すか。」
みか「でも近すぎてもあれじゃない？」
ゆげ「たしかになあ。…家長どうしたん？」
「えっ？」
フジ「すごい1点見つめてぼーっとしてたけど…。」
「ああなんでもない、疲れとっただけよ、」
フル「打ち上げやめにする？」
「いやいや行くよ気にせんで！」
○○ちゃんのこと気になってた、なんてしんでも言わん。
フル「もし良かったらさ、みんなに奥さんのこと紹介したいんやけど、」
フジ「えー！！いいじゃん呼んでよ！！」
みか「なんでそんなノリノリなのフジくん笑」
フジ「いやだって気になるじゃん？天才的ドラマーの心を撃ち抜いた女性。」
フル「なんやそれww」
じゃあちょっと聞いてみるわ、といい席を経つと、
スマホを操作して電話をかけ始めた。
それをじっと見つめる。
ゆげ「……やっぱなんか家長変やない？」
みか「…確かに、いつもならぎゃあぎゃあしてるのに。」
フジ「たしかに。ぎゃあぎゃあ系実況者なのに。」
おいそこ、聞こえてんで。
まあ敢えて無視をする。
この際何言われとってもいい。
フル「ああ○○さんとおるんか。じゃあーー」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 48人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：成瀬 | 作成日時：2022年1月20日 13時
