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Iceland ページ26

(図書の国)

「…」

「何、そんなに見て」

「別に…」

「別に、なわけないでしょ」

ここは図書の国。
図書館がそのまま国になったような、閉鎖的な国。

「海が見たいなって」

「海?」

「そう、海。僕、氷河の話から生まれたから。」

「じゃあ見に行こうよ。」

「ダメに決まってるじゃん、字海なんて遠いし…」

「字海じゃなくて本当の海を見るのは?」

彼の白い髪が柔らかく夕陽の光を散らしていた。
私が吐いた言葉に弾かれたように肩を跳ねさせて、とがめるようにアメジストが揺れる。

「…そんな冗談は良くないよ、この国を出たら僕は…」

「死んじゃったら、海に流してあげる。」

「はぁ?」

「海に漂う氷河の話から生まれたなら、海に還るのがいいと思うんだ」

意味がわからない、とでも言いたげに私を見つめた。いつもよりもコロコロと激しく変わる表情に思わず、笑いがこみ上げる。

「意味、わかんない」

彼の震えた声が耳を優しく刺激する。

「海に揉まれて、溶けて、居なくなっちゃうんだよ」

耳元でそう囁き、笑ってやった。
半ば突き飛ばすように私から逃げる。軽蔑するかのように、わななくひんやりとした柔らかな唇にキスを落とす。

「だから、海へ行こうよ」

君が海になるのをこの目で見届けてあげるから。

**
アイスくん書きやすい…

Russia→←これからについて。



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(プロフ) - 藤子さん» めちゃめちゃ読んでるね…ありがとう… あれね…神話理解してないと分からないかなって思いながら書いてたんだけどご理解頂けて嬉しいです。へへへ、その言葉めちゃめちゃ嬉しい (2018年8月31日 7時) (レス) id: fae735e792 (このIDを非表示/違反報告)
藤子(プロフ) - 今アイス君のお話(パンドラのやつ)読み返してて、やっと全てが繋がりました…。路ちゃんの作品はやっぱり、読み込めば読み込む程取り込まれる作品だね!! (2018年8月31日 1時) (レス) id: 0149d3e70e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ユティカさん» 早速見てくださってありがとうございます!神なんか!そんな畏れ多い… 模試でしたか!頑張ってください! (2018年8月26日 8時) (レス) id: fae735e792 (このIDを非表示/違反報告)
ユティカ - あぁもう…神ですか!?あなた様は神様ですか!?すっごいすきです…!これから模試なんだけどすっごいやる気出ましたぁあ…!ありがとうございます! (2018年8月26日 7時) (レス) id: 75a1a6830c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ユティカさん» コメントありがとうございます。文体が好き…めちゃめちゃ嬉しいです。 リクエスト!!カナダくん!久しぶりだ…、頑張ります。 (2018年8月24日 22時) (レス) id: fae735e792 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年8月15日 20時

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