United Kingdom ページ2
ここは近世ヨーロッパ、イギリスの地である。
アルマダ海戦以降、我が国は色んな国へと足を伸ばしていた。
「アーサー様、アメリカで反乱が」
「…あっちの駐在兵たちが抑えてくれてるだろ、放っておけ」
「は、」
…最近の祖国はとても、危なっかしい。どこか焦っていて前のめりだ。
その理由は簡単だ。
アメリカが独立を企てているからだ。
手塩にかけて育てた弟が独立する。
しかも、武力衝突をしてでも独立をするらしい。
「…アーサー様はすぐに1人になってしまう運命なのね。」
揺れる船のなか、彼に出すための紅茶を用意しながら嗤った。さだめ、そうだ。さだめなのだ。
彼が1人になるのはさだめ。
「A、紅茶」
船長室の猫足の机に足を置いて書物を読みながら促す。彼はミルクを年飲む前に入れておかないといけない。
「ミルクは入れておきました。」
すこし苛立っているようにみえる彼の八つ当たりを喰らいたくはない。素早く踵を返して部屋をあとにしようとした。
「A、俺はどうしていつも1人になるんだろうな」
「…ッ、さぁ…」
「髭野郎には入れ込みすぎるところが駄目だって言われたけど…ちゃんとした接し方が分からないんだよ」
「私は、アーサー様を捨てたりなんかしません。勿論、入れ込みすぎるところはありますがそこは貴方の良いところだと私は思っております。」
だから、大丈夫。
1人が嫌なら、私がずっと一緒にいてあげるから。
「A…俺にはお前しか居ないよ。ありがとうな、なんか元気出た」
「私はこの命が燃え尽きるまで、貴方のそばに居ますよ。」
ずっと。
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路(プロフ) - 藤子さん» めちゃめちゃ読んでるね…ありがとう… あれね…神話理解してないと分からないかなって思いながら書いてたんだけどご理解頂けて嬉しいです。へへへ、その言葉めちゃめちゃ嬉しい (2018年8月31日 7時) (レス) id: fae735e792 (このIDを非表示/違反報告)
藤子(プロフ) - 今アイス君のお話(パンドラのやつ)読み返してて、やっと全てが繋がりました…。路ちゃんの作品はやっぱり、読み込めば読み込む程取り込まれる作品だね!! (2018年8月31日 1時) (レス) id: 0149d3e70e (このIDを非表示/違反報告)
路(プロフ) - ユティカさん» 早速見てくださってありがとうございます!神なんか!そんな畏れ多い… 模試でしたか!頑張ってください! (2018年8月26日 8時) (レス) id: fae735e792 (このIDを非表示/違反報告)
ユティカ - あぁもう…神ですか!?あなた様は神様ですか!?すっごいすきです…!これから模試なんだけどすっごいやる気出ましたぁあ…!ありがとうございます! (2018年8月26日 7時) (レス) id: 75a1a6830c (このIDを非表示/違反報告)
路(プロフ) - ユティカさん» コメントありがとうございます。文体が好き…めちゃめちゃ嬉しいです。 リクエスト!!カナダくん!久しぶりだ…、頑張ります。 (2018年8月24日 22時) (レス) id: fae735e792 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:路 | 作成日時:2018年8月15日 20時