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｢ッあ〜…！やっぱ海の匂いは落ち着くよなぁ…ドイツに海ねぇけど｣
｢日本に来てから初めて見たって聞きましたけど…海好きなんですね｣
｢まぁな、特に夜の海の方が好きだな｣
｢あ〜…でも私、夜の海ってなんか飲み込まれちゃいそうで怖くて｣
｢そうか？なんかあの暗さとか、静かな波の音とか、なんかすっげー落ち着く｣
オレンジ色の道路照明灯の光に照らされた先輩の横顔は微かに微笑んでいた。
｢それより先輩、お腹空きました。私のことを攫った先輩なら美味しいご飯を食べさせてくれるはずです｣
｢こんな夜遅くに飯食ったら豚になるぞ｣
｢…えっ、先輩この時間帯に家帰っても食べないんですか｣
｢当たり前だろ、あぁでも、ビールはちょっと飲む｣
｢ビールも太りますよ｣
先輩は私の言葉に顔を顰めた。カチカチとウィンカーが点滅して、そのまま一般道に降りる。
人も車もまばらな海のまちに、黒いオープンカーは不釣り合いだろう。
｢…ほら、降りろ｣
歩道に片輪を乗り上げて駐車した先輩は私の荷物を持ち、防波堤の上に立った。
さわさわと銀色の髪がなびいて、微かに笑う。
｢先輩、海に来て何するんですか｣
｢…お前、受験控えてるし、ちょっとだけ気分転換…みたいな？｣
やべ、俺様優しい！だなんて海に叫んだ先輩。
さりげなく私の手を引いてさくさくと砂を踏んだ。
｢…ありがとう、ございます｣
私は、優しい先輩が大好きだ。
(続きます)
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路(プロフ) - 藤子さん» おひゃあ、嬉しみ。あの世界観はめちゃめちゃスーパー性癖(語彙力)だからもうありがたいっていうかすごい好きです…()また合作しましょうね〜！！ (2018年11月29日 22時) (
レス) id: fae735e792 (このIDを非表示/違反報告)
藤子(プロフ) - 読んだ！！！私なんかの思いつきを文にしてくれてありがとう！！！！！ (2018年11月29日 22時) (レス) id: 771e5159cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：路 | 作成日時：2018年9月16日 17時
