かけがえのある世界。【灼熱カバディ】 (ページ20)

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19.最強の攻撃手ページ20

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「え、試合の人数…7対7だよ。カバディは。言ってなかった？」

部活動中、宵越くんに質問されて私は答える。

「7人…部長が今いなくて…足りてねーじゃん…」

「そうだよ。だから今必死で部員探してんの。毎年大会の時は助っ人を脅…呼んでるんだけどね」

井浦が宵越くんの方を見てそう言う。

「…怪我とかもあるだろーし、人少ないのはマズくねーか……ウチの部の部長も入院してんだろ？」

「部長の怪我はちょっと特殊なんだけど…確かに怪我は多いし人は多い方がいいね」

確かに宵越くん入れて満足していられないよね。

「どう増やすんだよ部員…」

「能京の生徒に試合見てもらうとかかなぁ」

「だから試合する人員が…」

「いや、5人いれば試合はできるよ」

「ほぁ！？」

宵越くんは意味が分からないというような顔をする。

「お前さっき7対7つってたじゃねーか！！」

「「普通は」って言ったろ。考えてみてよ。今までだって1対1とか、2対2でも試合できてたでしょ。他校でも人が少ない所とか、5対5の試合組んでくれる所多いんだー」

その言葉に宵越くんは頭を押えた。

まあ、サッカーに比べたらアバウトかも…？

「そもそもカバディって、コートにいる人数が増減するスポーツだしね。アバウトなのはそのせいかも」

「増減…！？」

井浦はコートに手を向けて引き続きルールを説明する。

「ドッジボールと一緒でさ、攻撃も守備も点取られた人は『コートの外に出る』ルールなんだ。味方が得点したら帰ってこれるけどね」

「そ…そんなルールあんのか！？…じゃあ…守備が7人の時もあれば、1人の時もあんのか！？」

宵越くんの言葉に私は軽く頷く。

「そうなの！守備1人の時とか結構ドキドキするよ」

「まぁ練習じゃ関係ないから実践はしないけど。とにかく部員もルールの事も考えた上で話してるから…宵越は今できる事だけ考えてくれればいい」

そうだね。部員のこととかは、私たち先輩が考えないとダメだよね。

うーん……勧誘か。