�� ページ3
「それで……なんで鏡夜先輩はまだ居るんですか？」
鏡夜「俺の部屋だ」
それはそうだけど……
あの後、皆はここから絶対に離れない！と宣言していたが私が無理やりお寿司を食べに行くよう説得した。
鏡夜先輩は部屋を出るふりだけして戻ってきてくれたらしい。
今二人になるのは嬉しいけれど辛かった。
鏡夜「……起きて良いのか？」
A「私もなんかお腹すいちゃって」
鏡夜「気使わなくて良いよ」
メガネを直しながら言う。
A「あ、変えたんですね」
鏡夜「ああ…」
静かな空間で、自分たちが起こす微妙な物音だけが聞こえる。
気まずい……。
良く考えたら私たちはずっと一緒にいるようで2人でいることなんか滅多にない。
鏡夜先輩の目線が私からノートパソコンにうつる。
A「……昨日の写真の確認まだなんですか？」
昨日実はカメラマンを雇っていたこともそれをブロマイドにするつもりなのもお見通しだ。
鏡夜「ふっ」
鏡夜先輩は小さく笑ってよく気づくなぁと呟いた。
そりゃ……好きだもん……。
私よりも、ずっとホスト部皆のことを考えていることも知ってる。
私はパソコンを鏡夜先輩に手渡した。
鏡夜「ありがとう」
自分の部屋に戻りたくなくて、ベッドに座り鏡夜先輩を見てみる。
鏡夜「ん？」
A「なんでもないです」
鏡夜「ああ」
鏡夜先輩はそう言ってベッドに入ってきて私の横に並んだ。
A「えっ！えっ？」
鏡夜「見たいんだろ？」
写真を見たいと思われたみたいだ。
私は伸ばしていた足を揃えた。
鏡夜「綺麗な体育座り」
A「えっ！？」
鏡夜先輩の口からそんな言葉が出ると思わなくて私は吹き出した。
A「鏡夜先輩が、体育座りって、アハハ」
鏡夜「これをみても笑えるかな？」
見せてきたのは洞窟でめちゃくちゃ怖がる私。
A「うわ、酷い！消してください！」
鏡夜「何で？いい写真じゃないか」
鏡夜先輩もクスクス笑っている。
A「あ、この手！」
流しながらみている時に目に止まった1枚の写真。
幽霊に掴まれていたと思ったあの手はやっぱり光だった。
A「もー、結局光じゃん」
鏡夜「これは消しとこうか？」
A「ちょっと証拠消さないでくださいよ！」
鏡夜先輩が見せてくれた写真はどれも皆楽しそうだった。
パッと目に止まる、鏡夜先輩の写真。
A「ブロマイドにしたら鏡夜先輩の写真、私にもくださいね」
鏡夜先輩は一瞬驚いた顔をして頷いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 338人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
性癖歪みマン - うわ〜、好きです、文がとても丁寧で読みやすかったです！続きが気になります、 (1月29日 20時) (
レス) @page6 id: 7bbfa380c9 (このIDを非表示/違反報告)
稔(プロフ) - 続き待ってます！ (2022年11月8日 23時) (レス) @page1 id: d70880f41f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Eiri | 作成日時：2022年10月4日 0時
