魔力は特権なのよ ページ4
・
『何言ってんのミモザ、私に好きな人なんていないよ？』
「動揺しすぎて目が泳いでるどころかランニングしてますわよAさん」
ミモザはニコニコ笑って、「正直になった方が身のためですわよ、Aさん」と言いながら、魔導書を片手にした。
なんで魔導書持ってるんですかミモザさん。私すごく嫌な予感が当たってしまう気がするんですけど、気のせいですかね？？？
こんなにも笑顔なのに怖いって思ったのはメレオレオナさん以来じゃないのか？
いや、そもそもメレオレオナさんの敵を見つけ次第フルボッコにしている時のあの顔を、笑顔というのだろうか…？
「で、いつ告白する予定なんです？」
『一回落ち着いてよく考え直して欲しいの、ミモザちゃん。間違ってるよそれは』
虚しくも私の嫌な予感は的中してしまい、私から情報を聞き出すための脅しの手段として、ミモザは自分の後ろに魔砲の花をスタンバイさせ、今考えうる中で2番目くらいにヤバい状況を作り出した。
ちなみに1番は、この場所に女子全員を呼んでくることである。1番じゃなかっただけ良かったと思うべきなのか。
どちらにしろミモザが狂ってるのはよく分かった。分かりたくなかった。悲しい。
私が話を逸らそうとしても、魔砲の花をスタンバイしたままのミモザは譲らず、私にいつ告白するのか、どうして好きになったのか、などと予想通り質問攻めしてきた。
恋バナに飢えた女がここまで怖いとは知らなかった。これからはもっと注意を払っていかないと、いつかなかなか話さない私にイラついて私の頭をかじってくるかもしれない。
『かっ…かっこいいところ…とか…』
ミモザはうんうんと頷いた。尚、この間にも魔砲の花はこちらを向いており、ミモザが合図をすればいつでも攻撃できる状態である。
こんなところで魔力使うか、普通？これが王族の特権ってやつですかそうですか。
「確かにランギルスさんはかっこいいですわよね(私の兄と違って)」
『見え透いた心の声が酷い』
姿も見せていないのにこの言われ様である。キルシュさんが可哀想に思えてきた。
思春期(そういうお年頃)だけでなく、反抗期も来ているこの歳の妹を持つキルシュさんは大変そう…か？？(降りかかる疑問)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 14人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
LE(プロフ) - 本当にランギルス夢少なくて飢えていた所にさくらなぎ。様の作品に出会えて幸せです… 書いてくれてありがとう！読ませてくれて！ありがとう！！とにかく感謝を…！！ これからも更新楽しみにしております。 (10月6日 1時) (
レス) @page2 id: 26edab818d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくらなぎ。 | 作成日時：2023年8月1日 12時
