同僚の先輩兼恋人に恋慕されているんだが

『...なんですか？これ』 ページ14

お盆が終わると、夏休みも一気に終盤に差し掛かった。

今頃何人かの生徒は終わらない宿題と格闘している頃だろうな、と考えながら職員室で新学期の準備をする夏休み最終日。


授業の準備もあるけれど、担任を持っている私にはもう一つ仕事があった。

夏休み明けから二週間後に予定されている文化祭の準備だ。

生徒達の中でも早い人は夏休みから準備を進めているのだが、本格的に忙しくなるのは一週間後、授業の時間を使って準備するようになってからだ。

今年の文化祭の資料を見る限り、私達がいた頃はなかったものが新しく導入されているようで。



『...なんですか？これ』

「キメツ学園の主張だな！」

『似たような番組が昔テレビでやってたみたいですけど、もしかしてそれのパクリですか』



資料を配られた時、見慣れないプログラムに隣にいた煉獄先生に聞くも、ただプログラム名を叫ばれただけだった。

確かに、私が卒業してここに勤務するまでの間もずっと教師として働いていた皆さんにしてみれば、慣れたものだとは思うが。


どうやらこれは、私達の代が卒業して二年後程に新しく作られたプログラムらしい。



『具体的にどんな主張があったんですか？』

「先生への不満や友達への本音、あと毎年必ずあるのは告白かしらねぇ」



今年も楽しみだわぁ〜、とカナエ先生がほのぼのとした口調で教えてくれた。

...私達の代に無くてよかった。


どうやら、誰が出るのかは担当の先生しか知らないらしい。

そもそも誰が担当なのかも伝えられていないのだが。


何が嫌な予感を感じながらも、私は夏休み明けに向けてキーを打つ手を再開させた。

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