【鬼滅の刃】今世では教師に溺愛されてるんだが【宇髄天元】

『大切な人、かしらね』 ページ9

宇髄先生が帰った後、

私が明日にはここを出てしまうからということで、

子供達に「今日は一緒に寝て！」とせがまれていた。


最後なので気持ちに答えたいという思いもあるのだが、課題も進めなければならない。

結局子供達の粘り勝ちで、私は夕飯とお風呂を済ませた後、

みんなと寝室に行った。



「ねぇねぇ、あの"うずいさん"ってどんな人？」


「Aねえちゃんの知ってる人？」



布団に入った子供達が興味津々という目で私を見つめて来る。

私は子供達にも分かりやすい言葉を選んで答えた。



『大切な人、かしらね』


「たいせつ？」


『そう、大切。みんなが友達を大切に思っているのと同じで、

　私にとってもあの人は大切な人なの』



まぁ、多少は異なるかもしれないが。

私はそう思いながら、部屋の証明を暗くした。

もう時計は九時を回り、子供達は寝る時間だ。


新学期ではしゃぎ過ぎたのか、宇髄先生と遊んで疲れたのか、

子供達からはすぐに規則正しい寝息が聞こえてきた。


私は立ち上がり、そっと部屋を出て自室に戻った。

今日の終礼で出された課題をある程度進めてからベッドに入る。


昔より物は多くなったが、それでも質素な部屋だ。

宇髄先生が好きそうな派手なものは一切ない。


シンプルな物が好きな私と派手なものが好きな宇髄先生。

好みが全くの正反対だ。性格も全然違う。

それなのに、よく好きになれたなと改めて考えてみて思った。


宇髄先生の家はどんなところだろう。やはり家具は派手なのだろうか。

微かに煙草の匂いがしたから、多分家では吸っているんだろう。


明日から始まる新しい生活をいろいろと想像しながら、

私は眠りについた。

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