【鬼滅の刃】今世では教師に溺愛されてるんだが【宇髄天元】

『薫さん、ちょっと話があるんだけど...』 ページ5

『ただいま』



宇髄先生とは仕事が終わったら施設に来ると約束し、

私は薫さんに伝える為に、一足早く施設に帰った。


私が遊び部屋に顔を出すと、

中で遊んでいた子供達が玩具から手を離して駆け寄って来る。



「お帰り、Aねえちゃん！」


「ねぇねぇ聞いて！私ね、新しいお友達できたんだよ！」



はしゃぐ子供達の目線に合わせてしゃがみ、『よかったわね』と頭を撫でる。

この施設で暮らしている子供達は、全員で八人。

最年長である私にとても懐いてくれていて、帰って来ると必ず出迎えてくれるのだ。


私が一人一人から今日あったことを聞いていると、

奥の管理部屋から薫さんが姿を見せた。



「お帰りなさい。新しいクラスはどうだった？」


『ただいま、薫さん。善逸くんとまた同じクラスだったわ』


「あら、そうなの？」



薫さんが善逸くんを知っている理由。

それは、善逸くんも昔ここで暮らしていたからだ。


小学校高学年へ上がる時に、前世では師範だったらしい桑島さんに引き取られた。

その時は記憶は戻っていなかったが、中等部へ上がると同時に思い出し、

わざわざ施設まで報告しに来てくれたのをよく覚えている。


...善逸くんと同じ様に、私も近々宇髄先生に引き取られるかもしれない。

まずはそのことを薫さんに報告するのが先だ。



『薫さん、ちょっと話があるんだけど...』


「分かったわ。談話室で話しましょうか」



「えー！遊ぼうよぉ！」と私の服を引っ張る子供達を宥め、

私達は遊び部屋を出て談話室に向かった。

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