【鬼滅の刃】今世では教師に溺愛されてるんだが【宇髄天元】

『気配で分かりました』 ページ40

てっきり先生が驚かせに来るだけだとおもっていたのだが、

ルートの所々にいろいろなものが配置されていた。


木の枝に袋に入ったマネキンの首が引っ掛けられていたり、

生えている草がちょくちょく赤くなっていたり。

この度に善逸くんが叫び私達は耳を塞ぎを繰り返しながら、

残りの道を進んでいた。


そして十分程行ったところで、今度は二つの人影が。

多分、不死川先生と冨岡先生だ。

何故この二人の組み合わせにしたのかが疑問だ。


不死川先生は傷跡や長い睫毛が隠れてのっぺら坊状態。

冨岡先生は少しアレンジが加わった白いお化けの仮面を被っている。



「誰だお前ら？」


「教師に向かって"誰だお前ら"とはいい度胸じゃねェか嘴平ァ...」


「ぎゃあぁぁぁ目開いたぁぁぁ！！？？」



不死川先生が閉じていた両目を開いた事で、のっぺら坊だった顔に目が現れる。

眉も睫毛傷跡もないので、違和感しかない。



「にしても驚かな過ぎじゃねェかお前らよォ」


「俺は匂いで分かりますから！」


「お、俺も音で一応...」


「俺様に怖いものなんてねぇ！」


『気配で分かりました』



「なるほどなァ」と、不死川先生は納得したような、少し不満そうな顔で頷いた。

一方、冨岡先生は未だに一言も喋っていない。



「冨岡先生？」


「...俺はいつまでこうしていればいい」


「生徒が全員通るまでだァ！職員会議で説明したろォ！」



炭治郎くんが話しかけると、冨岡先生は呟くようにそう言った。

水柱様の天然も変わらないらしい。



「取り合えず、残り三分の一だァ。最後は誰か、蘭なら分かってんだろ？」


『宇髄先生しかいないでしょうね』


「そういうこったァ。さっさと行け、次の班の奴らが来る」



不死川先生に促され、私達は二人と別れた。

最後は宇髄先生、それは分かっている。

だが気配の集まり方からして、面倒な事になることは間違いなさそうだ。

『まぁ、今に始まったことではないから』→←『驚かせに来るのは鬼じゃなくて先生達だから、大丈夫よ』

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す