【鬼滅の刃】今世では教師に溺愛されてるんだが【宇髄天元】

『嫌ですけど』 ページ28

「じゃあさ」



気を取り直したらしい宇髄先生が顔を上げる。



「学校以外でなら、彼女になってくれる？」


『はい？』


「学校の中では教師と生徒、それ以外では彼氏と彼女の関係でいたいってこと。

　本当はこんなこと言いたくねぇが、法律上、里親と養子は家族として認められていない。

　だからまぁ、一応付き合えるわけだし...駄目か？」



そう言って、少し上目遣い気味に私を見る宇髄先生。

そんな宇髄先生の頭に、何故か萎れた犬の耳が見える。

いや、宇髄先生の性格なら猫だろうか。



『仮にそうなったとしても、外で見つかれば誤解は免れませんよ』


「その時は俺がお前の里親だって言えばいい、事実だし」


『...学校や教育委員会には？』


「もう報告済み」



相変わらず手が早い。

確かにその案ならば、とも思うが、やはり万が一を考えると躊躇してしまう。

さて、どうするか。


チラリと隣に座る宇髄先生は、じっと私を見つめている。

"駄目か？"と聞いておきながら、

その目は付き合うことは確定事項だと確信しているように見えた。



『...はぁ、分かりましたよ』


「ホントか！？」



私の返事を聞いた宇髄先生は、一瞬で表情を輝かせた。

やはり作っていたのか、と思っている内に、私は宇髄先生に抱き寄せられる。



「そんじゃ改めて、これからよろしくな。

　晴れて恋人になったんだから名前で呼んでも...」


『嫌ですけど』



明らかに落ち込んでいるが、私は知らない。

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