『高校生は世間的に大人扱いです』 ページ16
「さて、お前には一緒に暮らす上で二つ程守って欲しいことがある」
『はぁ...』
私の髪を乾かし終えた宇髄先生は、私の後ろから机を挟んだ正面に座る。
そして、右手の人差し指と中指を立てた。
「一つ、基本的な門限は俺が帰って来る六時半まで。遅れる場合は連絡しろ。
一つ、前世と同じく隠し事は無しだ。どんな時でも俺を頼ること。分かったか?」
『はい』
返事はしたけれど、二つ目は完全に守れるか分からない。
今の様に社会や人間関係の問題が多い時代では尚更。
しかし、それを言っても納得しないのが宇髄先生なので、言わないでおく。
「よし、いい子」
満足そうに笑った宇髄先生はその長い腕を伸ばし、私の頭を撫でた。
その言動に、私は思わず眉を寄せる。
『子供扱いしないで欲しいと、昔から言ってますよね』
「まだ学生だし、実際俺より子供だろ?」
『高校生は世間的に大人扱いです』
確かに酒や煙草は駄目だが、電車の料金は大人料金だし、
犯罪に手を染めれば大人の様に警察に捕まる。
それでも、宇髄先生は私を子供と見ているようだ。
宇髄先生からしてみれば私は生徒なので仕方ないのかもしれないが、
やはり複雑な気持ちになる。
未だ不機嫌な顔をしている私を見て、宇髄先生は笑いながら立ち上がった。
「はいはい、分かったからさっさと寝ろ。俺は風呂入ってくっから」
ヒラヒラと左手を振ってお風呂場へ行く宇髄先生。
明日からは普通に六限目まで授業がある。
課題もまだ残っているし、ついでに予習もしてしまおう。
そう考えた私は宇髄先生の背中を見送った後、自分の部屋に戻った。
『抱き着くのはやめて』→←『子供達も私の髪を触るのが好きだったなと思い出しただけです』
382人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜餅(プロフ) - みたらしさん» ありがとうございます!明日は部活休みなので、続編の方も多めに更新出来るよう頑張ります! (2020年7月6日 23時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
ハル時々はるる(プロフ) - わぁぁぁ続編楽しみに待ってます!私も部活やらおまけに受験もあって忙しいですがお互い頑張りましょう!応援してます!! (2020年7月5日 0時) (レス) id: 1867b93bcb (このIDを非表示/違反報告)
みたらし - 続編楽しみです!部活とか大変だと思いますけど応援してますね〜 (2020年7月4日 22時) (レス) id: 2fd201009b (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - ぽんちゃんさん» 大丈夫...だと思いますw夢主さんも宇髄さんも気配とか音で分かりそうなので! (2020年6月29日 19時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - ブレスの交換を他の女子に見られてないよね?大丈夫 (2020年6月28日 5時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:イリア x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti
作成日時:2020年6月2日 23時