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・天元様の身体が小さくなったんだが【前編】 ページ44

『...しのぶさん、これはどういうことでしょうか』


「私にもよく分からないんですよねぇ〜」



私の問い掛けにとぼけるしのぶさん。

そんな彼女の正面に座っている私の膝の上には、小さくなった天元様が乗っていた。



「いきなり宇髄さんが小さくなった状態で屋敷に来たものですから...」


「お前が無理矢理俺を薬の実験台にしたんだろうが!!」



しのぶさんの言葉を遮って、天元様が声を上げる。

普段より声が少し高くなっており、見た目も相まって全く怖くない。

怒っていると言うよりは、子供が拗ねて反発していると言った方が正しいかもしれない。


それはしのぶさんも同じようで、クスクスと笑った。

しかし、そんな楽しそうな笑みもすぐに黒い笑みに変わる。



「上弦の陸との戦いにうちの子達を無理矢理連れて行こうとしたこと、
 
 まだ許してないんですよ?」


『...そういえば、土下座する約束だったのに結局しませんでしたね。

 自業自得ですので、しのぶさんが薬を作ってくれるまで耐えてください』


「おいこらA!お前は俺の味方しろよ!!」



ぎゃんぎゃんと騒ぐ天元様の口を塞ぎ、手足を封じる。

「んーっ!!」と唸る天元様の声を聞きながら、私はしのぶさんに視線を移した。



『薬はどのくらいで出来ますか?』


「そう時間は取りませんよ。出来たらアオイに呼びに行かせます」


『分かりました。ご迷惑をおかけしてすみませんでした』



しのぶさんに頭を下げ、私は天元様を抱えて診察室を出た。

廊下に出て天元様を下ろすと、大きな目で私を睨み上げる。



「迷惑かけたのは胡蝶だろ!」


『元を辿れば天元様が悪いでしょう。

 あと、屋敷の方々に迷惑なので静かにしてください』



そう言うと、ぶすっと頬を膨らませて拗ねた様にそっぽを向いた。

身体だけでなく言動までが幼くなっている気がする。


いつも以上に取り扱いが難しくなった天元様に溜息をつきながら、

私達は薬が出来るまで縁側で待つことにした。

・天元様の身体が小さくなったんだが【中編】→←☆嫁が泣いていたんだが



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(プロフ) - とても面白かったです‼︎ですが番外編宇髄さんが小さくなった後編にて、左腕が復活しているのが少し気になりました…! (2022年2月3日 3時) (レス) @page46 id: 3b99a7eee8 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 日向鬼@青いブレスレット運動参加さん» 有り難過ぎるお言葉ありがとうございます!!宇髄さんカッコカワイイ、好き←一緒に尊死しましょう(( (2020年5月28日 22時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
日向鬼@青いブレスレット運動参加(プロフ) - やばい。鼻血出てくる…天元様想像しながら見てたらもう、尊死しそうになる。応援してます!だいすきです(( (2020年5月28日 22時) (レス) id: 01514d0bec (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 皐月ばっふぁろーさん» ありがとうございます!宇髄さんのかっこよさは本当に神ですよねw私も大好きです! (2020年5月22日 6時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
皐月ばっふぁろー(プロフ) - 天元様好きすぎるwもう無理ww (2020年5月22日 1時) (レス) id: 9e1ebe4e73 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イリア x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti  
作成日時:2020年5月10日 22時

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