『時間がありませんので、手短にお願いします』 ページ15
私の間の前にそびえ立つ大きな山。
今回の任務内容は、この山に任務に来ている隊士達の応援だ。
二日程前に五人以上の隊士を向かわせたそうだが、未だに討伐の報告がないらしい。
だが、確かに人間の気配はある。
日没まで少し時間があるので、日が落ち切る前にその隊士達と合流するべく、
私は山へと足を踏み入れた。
気配を辿りながら歩いていると、やがて一つの洞穴にたどり着いた。
『大丈夫ですか?』
「うわぁぁっ!?」
私が顔を覗かせると、中にいた隊士達は怯えた顔で私に刀を向けた。
今は急に声をかけた私が悪いのだが、普通なら隊立違反だ。
隊士達は私が人間であることを認識すると、安心したように洞穴から出て来る。
しかし、それは一瞬。
すぐに顔から血の気を引かせ、勢いよく私に頭を下げた。
「ししし失礼しました、雨柱様!!」
「どうかお許しをっ!!」
『顔を上げてください。謝罪は不要ですから』
柱は隊士達から尊敬される存在であると同時に、怯えられる存在でもある。
その上彼らは私に刀を向けたのだから、こうなるのも仕方ない...のか?
『時間がありませんので、報告は手短にお願いします』
「は、はい!鬼の特徴としては、蔦の様なものを操る血鬼術を使います。
そして眼球には切り傷があり、その下には"下陸"と刻まれていました」
"下陸"、つまりは下弦の陸だ。
切り傷があるということは、"元"下弦の陸なのだろう。
『分かりました。報告ありがとうございます』
そう言った私は懐から短刀を取り出し、背後に向かって投げた。
その短刀は地面や木に刺さることなく、暗闇の途中で止まる。
「獲物がたくさん...今日もツイてるわ...」
そう言いながら姿を現した女鬼。
間違いない。今回の標的だ。
『上弦との戦いを経験した私が、元下弦に負けるわけないでしょう』→←『本当。だから安心して』
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杏(プロフ) - とても面白かったです‼︎ですが番外編宇髄さんが小さくなった後編にて、左腕が復活しているのが少し気になりました…! (2022年2月3日 3時) (レス) @page46 id: 3b99a7eee8 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 日向鬼@青いブレスレット運動参加さん» 有り難過ぎるお言葉ありがとうございます!!宇髄さんカッコカワイイ、好き←一緒に尊死しましょう(( (2020年5月28日 22時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
日向鬼@青いブレスレット運動参加(プロフ) - やばい。鼻血出てくる…天元様想像しながら見てたらもう、尊死しそうになる。応援してます!だいすきです(( (2020年5月28日 22時) (レス) id: 01514d0bec (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 皐月ばっふぁろーさん» ありがとうございます!宇髄さんのかっこよさは本当に神ですよねw私も大好きです! (2020年5月22日 6時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
皐月ばっふぁろー(プロフ) - 天元様好きすぎるwもう無理ww (2020年5月22日 1時) (レス) id: 9e1ebe4e73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イリア x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti
作成日時:2020年5月10日 22時