漆拾壱 ページ39
『そう、ありがとう...梓、午後からお館様のところへ行くわよ』
「お館様...？」
初めて聞いた言葉に、梓は首を傾げる。
『鬼殺隊九十七代目当主、産屋敷耀哉様。
あなたのことは既に話してあるから、無礼のないようにね』
「は、はい！」
『じゃあお昼にしましょう。お腹空いたでしょ？』
作っておいた料理を机に並べ、二人で手を合わせる。
料理を食べて梓が涙を流した時は、流石のAでも驚いたようだった。
「ここが、鬼殺隊の本部...」
砂利が敷かれた庭を見回して、梓はそう言葉を残した。
そこに産屋敷が現れ、Aは梓の手を引いて、二人で跪き頭を垂れる。
「よく来たね、二人とも。A、その子が梓かい？」
『左様で御座います』
Aの返答を聞いた産屋敷は、嬉しそうに微笑み、二人に頭を上げさせた。
「初めまして、梓。君のことはAから聞いているよ」
「は、初めまして、お館様。お会い出来て嬉しいです！」
『お館様。先日は梓を継子にしないと申しましたが、
やはり継子にすることに決め、今日はその許可をいただきに参りました』
Aがそう言うと、産屋敷は笑みを浮かべたまま「勿論いいよ」と頷いた。
「梓、Aの稽古は厳しいだろうが、頑張ってね」
「はい！期待に応えられるよう頑張ります！」
話が終わり、Aはまだ話があるからと、梓を先に屋敷へ帰らせた。
『梓の姉、亜子が鬼化した件ですが、やはり鬼舞辻と遭遇したようです。
梓の話に寄れば、あの山は滅多に人は来ないとのことで、
何故鬼舞辻があの山に現れたのかは、今のところ不明です』
「そうだね...一応今朝隠に調査に行ってもらったんだが、
あの山は陽光が当たりやすく、鬼は一体もいなかったらしい」
ただでさえ人間が来ない山だというのに、鬼すらもいないとなれば、
完全に手がかりが無くなってしまった。
鬼がいないから増やしに来た？いや、それでも人間がいないのであれば意味がない。
『(それに、鬼舞辻は浅草にいるはず)』
結局、鬼舞辻の尻尾を掴めず仕舞いだった。
「鬼舞辻については、これからも調査していく他ない。
鬼舞辻があの山に現れたという事が分かっただけでも十分だよ。
それより、梓のことを知っているのはしのぶだけだろう？
他の柱たちにも紹介して来るといい。今後の活躍も期待しているよ」
『御意』
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桜餅(プロフ) - 天さん» 狐の面を付けなくなってから、正確には無一郎くんに過去を話した時から本来の声で喋ってます。分かりにくくてすみませんでした... (2020年4月2日 15時) (
レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
天 - 声を偽っていた設定ってどうなったんですか？ (2020年4月2日 1時) (レス) id: c7394f7d2c (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 詩さん» ありがとうございます！現在受験の追い込み時期でして、更新が少し遅れそうなんですが、できる限り更新出来るよう頑張ります！ (2020年1月19日 19時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
詩 - 続き楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2020年1月19日 13時) (レス) id: 059c2de8f9 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 結衣さん» 絶対楽しいですよね柱の飲み会！楽しんでいただけて嬉しいです！ (2019年12月29日 1時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イリア x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti
作成日時：2019年12月28日 23時
