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参拾陸(設定飛ばします、ごめんなさい) ページ1

時透に自分の過去を話した後、Aは産屋敷宛に文を書いた。

柱のみんなに、全てを話したいと。


産屋敷は快く了承し、二日後に柱合会議を開き、Aが話す場を設けた。


急に柱合会議をすると言われ、時透以外の柱たちは疑問だった。

天気が快晴なこともあり、会議は庭で行われる。



「大丈夫かい?A」


『...はい。もう、逃げません』



今日のAは隊服ではない。

袴を着て、下ろした髪に藤の髪飾りをし、腰には光秀の形見の日輪刀を刺している。



「お館様の御成です」



産屋敷の子供たちがそう言うと、話ていた柱たちは静まり、跪く。



「おはようみんな。今日は緊急で集めて悪かったね。

 今日は、彼女について話があるんだ。おいで」



その言葉で、Aは産屋敷の隣に立った。

柱たちは、初めて見る少女に動揺するよりも先に、その美しい顔立ちに見惚れていた。


左右違う瞳が、太陽の光を反射してキラリと光る。



「彼女は輝峯A。現闇柱、闇夜神威の真名であり、本来の姿だよ』



その言葉に、柱たちは思わず驚きの声を漏らす。



『今日は、私の過去を、みんなに伝えようと思う』



そう前置きして、Aは先日、時透に話したことをそのまま話した。

その話を聞いた柱たちの反応は様々。


涙ぐむ者、目を見開く者、表情に出さずとも動揺する者。



『...ずっと隠していてごめんなさい』



最後にそう言って、Aは口を閉じた。

しばらくの沈黙が続く。

それを破ったのは産屋敷だった。



「みんな、これからも今までと変わらず、Aと接してくれるかい?」



それに対し、柱たちは無言。

Aは俯き、袴をキュッと握った。



『(やっぱり、話さない方が...)』


「当然です、お館様」



Aがそう思っていると、胡蝶が口を開いた。

それが合図だったかのように、柱たちは口々に言葉を発する。



「女には負けられねェ」


「Aちゃん、今度甘味処行きましょう!」


「派手にいいツラしてんじゃねぇか。これで思う存分飲みに行けるなぁ」


「そもそも何故隠す必要があった。それ程までに俺達は信用されていなかったのか?」


「これからはもう、一人で抱え込まないでよ」


「よもや!そんな幼くして柱になっていたとは!流石だな!」



一部無言の者もいるが、みんなが拒絶せず自分を認めてくれたことが、

Aはただただ嬉しかった。

参拾漆→



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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎 , 男装少女   
作品ジャンル:恋愛
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桜餅(プロフ) - 天さん» 狐の面を付けなくなってから、正確には無一郎くんに過去を話した時から本来の声で喋ってます。分かりにくくてすみませんでした... (2020年4月2日 15時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
- 声を偽っていた設定ってどうなったんですか? (2020年4月2日 1時) (レス) id: c7394f7d2c (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 詩さん» ありがとうございます!現在受験の追い込み時期でして、更新が少し遅れそうなんですが、できる限り更新出来るよう頑張ります! (2020年1月19日 19時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
- 続き楽しみにしてます!頑張って下さい! (2020年1月19日 13時) (レス) id: 059c2de8f9 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 結衣さん» 絶対楽しいですよね柱の飲み会!楽しんでいただけて嬉しいです! (2019年12月29日 1時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イリア x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti  
作成日時:2019年12月28日 23時

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