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夕日が沈み始め、空の一部が夜色に染まってきた頃、

Aは隊服から白と黒の袴に着替えた。


白の結紐を解き、艶のある黒髪を下ろす。

代わりに、母の形見である藤の花の髪飾りを付けた。


鏡には透明と紫の瞳をもつ少女...本来のAの姿が写っている。


手袋をはめていると、繭が足に擦り寄ってきた。

まるで、行ってほしくないというように。



『...ごめん』



Aもその行動の意思を汲み取ったのか、そう断った。

父の形見の刀を刺し、完全に夜となった外へ出る。


Aが向かうのは、前回の任務同様東。

その途中にある大きな山だった。


任務先の村の近くにあった山よりも大きく、かなり鬼がいそうなところだ。

近くに人が住んでいるわけでもなかったので、今のところは被害はないが、

今後の為にも斬っておいて損はない。


Aは誰にも見つからぬよう、足音を立てずに屋根を伝って東へ向かった。





『(予想通り、かなりたくさんの鬼の気配がする...)』



山に入らずとも分かる、鬼の気配。

Aは殺気を消して山に入った。


しばらく散策していると、背後でパキリと音が鳴った。



「久しぶりの人間...しかも随分と綺麗な女じゃねぇか」



口の端から唾液を垂らし、ギラギラとした目でAを見る鬼。

刀を刺してはいるものの、隊服ではないのでAを鬼殺隊だと思っていないようだ。


Aは刀を抜刀し、構えることなく鬼へ歩みを進める。

それを見た鬼は嘲笑うかのように口角を上げ、Aに飛び掛かった。



「そんじゃあ、有り難がく頂くぜぇ!」



Aは気にすることなくゆっくりと呼吸を行い、

左手に持っていた刀に、右手を添える。

そして重心を少し前に屈め、鬼の頸に意識を集中させた。

それと伴い、刀が白い光を帯びる。



『...光の呼吸、壱ノ型___天の舞』



一瞬白くなったかと思えば、百八十度回転する視界。

鬼が頸を斬られたことに気付いたのは、頸が地面に落ちて数秒後だった。

陸→←肆



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桜餅(プロフ) - 。さん» 起きてすぐだったのと、無一郎くんがいることを知らなかったので声は作ってません。説明不足で申し訳ないです... (2020年4月2日 15時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - ウルさん» そうなんですね、初めて知りました!私は瞳孔が青、私たちで言う茶色の部分が白のイメージでした(これでもわかりにくいかったらすいません...)コナンの「純黒の悪夢」という映画に出てくるキュラソーというキャラの目を見ると分かるかと思います。 (2020年4月2日 15時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
- 時透君に素顔を見られた時(参拾弐話)って、声つくってたんですか? (2020年4月2日 1時) (レス) id: c7394f7d2c (このIDを非表示/違反報告)
ウル(プロフ) - 透明の瞳というのは何色を表しているんでしょうか?本来透明の瞳というのは瞳の裏の赤い色になります。なのでさくしゃはどのような色を想像されたんでしょうか?(少し疑問に思いました。 (2020年4月2日 0時) (レス) id: c7394f7d2c (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 結衣さん» ですよね!いろんな人が鬼とハーフとか考察してましたが、それとは比にならないくらい辛い過去でした..だからこそ、やっぱり蜜璃ちゃんと結ばれてほしい!来世とかじゃなくて今二人が鬼殺隊として生きてるこの時代で!みんな頑張れ!! (2019年12月24日 1時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イリア x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti  
作成日時:2019年12月1日 14時

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