165話 VSスクアーロ ページ43
月の守護者。
初代の時のみにいたとされる、伝説の守護者。月の守護者の再来時には、その代のファミリーに属さなければならない。
だから、今、次期10代目を決める戦いにおいて、必ず、中立でいなければならない。
なのに………
「ゔおぉい、自分が何してるかわかってんのかぁ……？」
スクアーロさんの鋭い視線を、受け止めた。
後ろには意識のない山本がいる。
このままじゃ山本は彼に殺されてしまう。
この戦いは厳しく、命懸け。そんなことは、今までで分かってた。
けど、どうしても私はここから動くことが出来なかった。
「すみません…………けどやっぱりどけません」
「ルール違反で、失格になってもかぁ？」
言葉がささった。これまで繋いできたみんなの頑張りを、勝利を無駄にしたくはなかったけど
ふいに、ツナの言葉を思い出す。
なんのために戦うのか、嵐戦でツナが言ったそれが私の中で反響する。
私は、顔をあげてまっすぐに彼を見つめ返した。
「……どけません。」
そうして訪れた、数秒の沈黙。
そしてｰｰｰｰｰｰ
「っ！？」
突如、スクアーロさんが私に向かってきた。
構えていた短剣で、反射的に打ち返すが、衝撃が腕に残っている。
「なら、てめぇを先におろすまでだァ！ 刀小僧はその後で、きっちりおろしてやる」
私は目を見開いた。
それなら、この人は私の違反を許してくれるというのか？
それとも、ただ目の前の標的を狩るという殺し屋の流儀？
分からないけど、私は口角を上げた。
「ありがとうございます、スクアーロさん。………では、私も本気で向かいます」
「そう来なくちゃなぁ、とばすぜぇ！！」
走り出した彼に、私も合わせて突き進む。
放たれた斬撃と火薬をかわしながら、自分も斬撃を放つ。
月の守護者が、リングを奪うことは出来ない。だから、私が彼を止めようとこのままではヴァリアー側の勝ちになってしまう。
そんなことは充分承知で、私は彼と剣を交える。
まだ守護者戦が終わった訳では無いから、私の戦闘時間に時間の制限はない。
それが不幸中の幸いだった。私が彼と戦ってる間に、山本が目を覚ませば……まだこちらにも勝機があるはずだ。
山本なら、絶対目を覚ます。そしてきっとなんとかしてくれる。
技が効かないって言われたって、山本ならきっと……！
私はまだ意識のない友を信じて、ひたすらに剣を振るった。
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桜もち(プロフ) - ２万hit突破してたー！すごく嬉しいです、皆様いつもありがとうございます！ (2017年8月3日 14時) (
レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - ヨーヨーさん» 大量更新すると言ったのに申し訳ありません(泣)まさか夏季課外なるものがあるとは……あと模試。高校怖い…今日からまた更新するのでこれからもよろしくお願いします！ (2017年8月3日 10時) (レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
ヨーヨー - 本当に面白いです！早く続きが読みたいです！！！！ (2017年7月19日 11時) (レス) id: 0e946961c6 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - かほさん» 褒めていただけてとても嬉しいです！ほんとですか！？わぁ、光栄です！アンケート作った際にはぜひ投票ヨロシクお願いします！ (2017年7月12日 17時) (レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
かほ(プロフ) - 本当に面白いです！良ければ未来編の最後までお願いしたいです笑！大変だと思いますが…是非見てみたいです！ (2017年7月9日 23時) (レス) id: ecda9cfb15 (このIDを非表示/違反報告)
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