163話 雨の守護者戦 ページ38
チェルベッロの開戦の号令を受けて、スクアーロさんがすぐさま山本に攻撃をしかける。
「とばすぜぇ！！」
避けた彼を立て続けに襲うのは、剣に仕込まれた火薬。
既のところで避けたようだ。どうやら山本はスクアーロさんに負けてから毎日イメトレをやっていたらしい。
だが、スクアーロさんは高らかにその行為を一蹴し次なる攻撃へと移る。
目に見えないほどの速さで山本に襲いかかり、フィールドには剣のぶつかり合う音が響いた。
「あれが俺の力だと思ったら大間違いだぁ！！ 死ねぇ！」
至近距離から発せられた火薬に、避ける術はない。
「山本！！」
間違いなく直撃、そう思った刹那大きな雨の飛沫が上がった。
飛沫の中から現れた彼に、傷は見当たらない。
「守式七の型、繁吹き雨」
「なんだとぉ！？」
あれが、聞いていた時雨蒼燕流……
「ゔおぉい！！ 図に乗るなあ！！」
一瞬驚いた彼はすぐに体勢を立て直し、再び火薬を放つ。
それにより四方を塞がれた山本。
しかし、再度時雨蒼燕流でスクアーロさんの攻撃を防いだ。
やっぱすごいよ、山本！
内心で喜んだ私はふと気づく。スクアーロさんが、何故か喜んでいるように見えたのだ。
「ゔおぉい小僧、なぜ防御の後に打ち込んでこなかった！！ 愚かなアホがぁ！ 俺に唯一傷をつけることができた最後のチャンスを潰したんだぞぉ！！」
最後……？
その言葉に反応したのは私だけではなく、ある意味で挑発とも取れるそれに山本が乗った。
そうして、山本が始めて攻撃を仕掛けた。
時雨蒼燕流の攻式を駆使し、スクアーロさんに攻撃を当てたかと思ったのだが……彼は、なんと無傷で立っていた。
「ゔおぉい、お前の使う無敵の流派とはこんなものかぁ！？」
あの攻撃を見切っていたなんて………さすがに一筋縄じゃいかないようだ。
それに山本は攻撃の際、剣の刃ではなく峰を使ったのだ。山本らしいそれが、余計に彼をを煽る。
再び迫り来るスクアーロさんを、山本は先程使った防御技でかわそうとするが、阻止された。
フィールド内に立つ水柱が二人の姿を隠す。
やがて出てきた山本は、肩がざっくり斬られていた。スクアーロさんは言う。
「最後に絶望的なバッドニュースを教えてやる。貴様の技は全て見切ってるぜぇ……その時雨蒼燕流は昔ひねり潰した流派だからなぁ！！」
その衝撃的なそれは山本を絶望に落とすのに、十分すぎるほどだった。
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桜もち(プロフ) - ２万hit突破してたー！すごく嬉しいです、皆様いつもありがとうございます！ (2017年8月3日 14時) (
レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - ヨーヨーさん» 大量更新すると言ったのに申し訳ありません(泣)まさか夏季課外なるものがあるとは……あと模試。高校怖い…今日からまた更新するのでこれからもよろしくお願いします！ (2017年8月3日 10時) (レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
ヨーヨー - 本当に面白いです！早く続きが読みたいです！！！！ (2017年7月19日 11時) (レス) id: 0e946961c6 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - かほさん» 褒めていただけてとても嬉しいです！ほんとですか！？わぁ、光栄です！アンケート作った際にはぜひ投票ヨロシクお願いします！ (2017年7月12日 17時) (レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
かほ(プロフ) - 本当に面白いです！良ければ未来編の最後までお願いしたいです笑！大変だと思いますが…是非見てみたいです！ (2017年7月9日 23時) (レス) id: ecda9cfb15 (このIDを非表示/違反報告)
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