146話 姫 ページ16
私は一人で慌て、スクアーロさんはを笑い、マーモンさんは不安そうにベルさんを見ている。
そしてベルさんはというと、なお唖然としている。
そんなにまずいこと言ったかな。てかヴァリアーにそもそも女の人なんているのかな。
女っぽい人ならいたけど……
「あ、もしかしてお姫様ってルッスー……」
言いかけた私の口をマーモンさんが勢いよく塞ぐ。
「ちょっ、〜〜〜〜！！」
「君、馬鹿じゃないの。そろそろヤバいよ」
「天音に次いで中々てめーも面白れぇ奴だなぁ！！」
スクアーロさんに至っては爆笑してるし。一体なんなの？
「……じゃあ」
ベルさんが唐突に口を開いた。それに、私たちは動きを止める。
ぱっと顔を上げ、にーっと笑ったベルさんは、
「じゃあお前が俺の姫な、ししっ♪」
訳の分からないことを口にした。
「何言ってるんですか？」
「日本語♪」
「それは知ってます」
同時に後ろ二人は笑いだす。
「だから、何で私が姫？ もういるんじゃないんですか？」
「いねーって。だってココに給仕以外の女いねーもん。だから、お前が姫ってことで」
「え、ヤダとか言っていいですかね」
「だめだぜ、王子の言うことは絶対だから」
「何ですかその身勝手な法律」
私は心底嫌そうな顔をしてベルさんを見るが、本人は上機嫌に私に近づいて
「ししししっ、よろしくな、ひーめっ♪」
「…………」
よろしくしたくないんですけど。けど、もう何言っても無駄か。
そう思い小さくため息をついて、どうせならと、私はおどけて笑った。
「こちらこそよろしくお願いしますね、王子様？」
するとさらに上機嫌になったようで、マーモンさんのほっぺを触り始めた。
「どうでもいいけど、僕のほっぺ触らないでくれる？」
「嫌に決まってんじゃん、ししっ」
それがあまりに触り心地がよさそうで、思わず近づき私も触る。
「うわ、すごい柔らかい！ いいなぁ……」
マーモンさんは口をへの字に曲げて、そうして言った。
「まぁいいさ、好きにすればいい」
「やった、触り放題？」
ただし、とマーモンさんは続けた。
「僕のほっぺ触るごとに1万円ね」
「は！？」
「もう5万は確定だよ、振り込んどいてね」
「ちょ、嘘でしょ？」
そんな私達を、スクアーロさんは遠くから見ていた。
(あのガキ共と離れてしょげてるかと思ったら……馴染みの速さは姉妹揃って、だな)
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桜もち(プロフ) - ２万hit突破してたー！すごく嬉しいです、皆様いつもありがとうございます！ (2017年8月3日 14時) (
レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - ヨーヨーさん» 大量更新すると言ったのに申し訳ありません(泣)まさか夏季課外なるものがあるとは……あと模試。高校怖い…今日からまた更新するのでこれからもよろしくお願いします！ (2017年8月3日 10時) (レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
ヨーヨー - 本当に面白いです！早く続きが読みたいです！！！！ (2017年7月19日 11時) (レス) id: 0e946961c6 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち(プロフ) - かほさん» 褒めていただけてとても嬉しいです！ほんとですか！？わぁ、光栄です！アンケート作った際にはぜひ投票ヨロシクお願いします！ (2017年7月12日 17時) (レス) id: 840f834652 (このIDを非表示/違反報告)
かほ(プロフ) - 本当に面白いです！良ければ未来編の最後までお願いしたいです笑！大変だと思いますが…是非見てみたいです！ (2017年7月9日 23時) (レス) id: ecda9cfb15 (このIDを非表示/違反報告)
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