青春LOVERS～夏～ (ページ5)

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その日の放課後。

いつものように潤くんと生徒会室のドアを開ける。

『おめでとう！』

｢え？｣

『誕生日！今日でしょ？』

入るなり相葉さんに言われた言葉に戸惑う。

｢あ、…｣

忘れてたの、って潤くんに突っ込まれ。

『サプライズしよ、って言ったのにそういうの苦手って雅紀が言うから～』

｢あぁ…ありがとうございます｣

櫻井先輩はもういつもの笑顔を見せてくれる。

『んふ、にのおめでとぉ！』

智先輩には頭をわしゃわしゃされた。

誕生日はいつも親が｢あ、おめでと｣って言ってくれるくらいで。

だからこうやってみんなに祝ってもらえること自体俺にとって奇跡みたいなもん。

忙しい毎日の中にこんな日があるのって幸せだな、なんて噛み締めてたらはい、って渡されたプレゼント。

開けて開けて、ってもらった俺よりニヤニヤしてる相葉さんにキモい、っていつものように言ってから包を開ける。

｢あ。｣

入っていたのは前から欲しかったゲームのソフト。

｢あ、ありがとうございます！｣

『みんなで割り勘したから。使ってね』

｢はい｣

『さ、始めるよー、』

櫻井先輩の一声でまた俺らの時間が動き出す。