青春LOVERS～夏～ (ページ30)

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家に帰って携帯を開けばサプライズのためのグループに潤くんが招待されて、すごい通知。

『ね！夏祭りさ、明日行かない？』

そんな櫻井先輩の問いかけに要らないくらいたくさんの肯定スタンプが送られてきていた。

一応、俺も行きます！のスタンプを。

『んじゃ、明日５時に黒木橋で！』

そしてまた無駄な了解スタンプが送られてくる。

俺も了解のスタンプを投下してからうるさい！という怒ったスタンプを投下すれば謝罪のスタンプでもっとうるさくなる。

…はい、これは俺の負けデス。

・

翌日。

午前中から勉強会をやっていたらしい先輩たちと合流。

正確に言えば、櫻井先輩が宿題が終わらないと夏祭りには行かせないと脅して開いたらしい。

相当しごかれたらしくヘトヘトな御二方はおいてお祭りへ。

『ニノーこれ食べよーよ』

｢ん、頂きます｣

『ニノちゃんこっちも食べて～？』

｢遠慮しときます。｣

ダメだ、俺櫻井先輩に甘いかも。

お祭りの醍醐味と言われるものを堪能したい相葉さんと潤くんと櫻井先輩。
必然的に俺と智先輩が2人になって。

なんかその辺にあったベンチに腰かける。

｢…それ、なんですか？｣

『かき氷食べてる翔くん。』

初めて見る智先輩の絵は綺麗で、繊細で。

あぁ智先輩の目にはこんなに綺麗に世界が写っているんだ。

智先輩のまわりだけ、夏祭りとは少し違う空気が流れていた。