ミハル1 ページ5
ミハル「アナタがあたしのパートナーになったのね」
チヒロ「パートナー?なんのだい?いや、そもそもここはどこなんだ?」
ミハル「…なんにも知らないんだ」
チヒロ「残念なことに何も知らないよ」
ミハル「あたしはミハル。ここでアナタと一緒にほかの人たちを皆殺しにするためのパートナー」
チヒロ「…物騒なことを言うね」
ミハル「だって皆殺さないと、あたしはココロが手に入らないんだもん。それにアナタも死にたくないでしょ?叶えたいお願いがあるでしょ?」
チヒロ「ココロ?願い?」
ミハル「うん、あたしココロが欲しいの。それでヒトと一緒に暮らしていろんなこと思いたいの。皆殺しにしてあたしたちが勝てばアナタのお願いもなんでも叶うの。ねぇ、アナタのお願いはなぁに?」
チヒロ「…心なんてない方がいい。今君が心を持っていないというなら、尚更だ。」
ミハル「…アナタはいらないの?ココロ」
チヒロ「うん、いらない…お願いは、心を捨ててほしいってとこかな」
ミハル「ねぇ、いらないなら頂戴。アナタの心」
チヒロ「いいよ、全部あげる。こんな汚いもの、いらないからね」
ミハル「…ずるいな。ずるいよ、あたしがずっとずっと欲しくて探してたものなのに!欲しくて欲しくてたまらなかったのに!いらないなんて!汚いなんて!」
チヒロ「…なんだ、君も持ってるじゃない。欲しいと思うココロ」
ミハル「あたしが…心を、もってる…?」
チヒロ「うん、そう。ねぇ勝てなくても、充分君はもうヒトだよ」
ミハル「…だめ。勝たなきゃ、ダメなの」
チヒロ「どうしてだい?」
ミハル「ここで負けたら、あたしは欲しいってことしかわからない。もっと喜びとか悲しみとか、たくさんあるんでしょ?」
チヒロ「…君が思うような綺麗なものじゃあない。それだけは覚えてて」
ミツル「綺麗なものじゃない…?でもでも、心があるからヒトは美しいんだって、本にも書いてるよ?」
チヒロ「そうだねぇ…ココロはね、お月様と同じなんだよ」
ミハル「お月様と…一緒…?」
チヒロ「ふふっ、一緒にお願いを叶えてもらえたらきっと君にもわかるよ」
ミハル「ふぅん…よくわかんないけど、とりあえず一緒に戦ってくれるんだよね?あたしに心をくれるってことなんだよね?」
チヒロ「うん、そういうことになるかな。よろしくね」
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作者名:咲良美也 | 作成日時:2018年2月14日 10時