瞳の奥の本当のキミ３【Ｓ×Ｎ】 (ページ7)

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Episode ６７／松本side ページ7

ガラッと保健室の扉が開いたと思ったらそこに居たのは翔くんで。

｢あ、翔くん？｣

立ち上がって近づけば虚ろな目でそのまま倒れかかってくる。

｢え…？｣

慌ててベッドに移動させて服を緩めてから体温計を挟む。

｢ったくもう、無理して…｣

心地よさそうとは言えない寝顔。

音を立てた体温計は38.3を示していた。

冷えピタを貼ってサラリと前髪を撫でる。

｢んぅ…｣

大ちゃんにメールを入れて、ほかの先生に伝えて今日は二人で帰らせてもらえることになった。

タクシーを呼んで荷物を用意してあげてからつんつんと起こす。

｢…ん…あ、俺…。｣

｢もう、熱高いよ。タクシー呼んだからね、帰ろう。｣

｢…ごめん。｣

申し訳なさそうに謝ってから、のろのろと立ち上がる。

翔くんが熱なんて久しぶりだからしんどいだろうな、なんて考えながら一緒にタクシーまで歩いた。