瞳の奥の本当のキミ３【Ｓ×Ｎ】 (ページ24)

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Episode ８４／大野side ページ24

お昼近くまで寝て起きれば用意してある朝食。

(あだ名1)の姿はなくて行く時声掛けてください、ってメモだけ残ってた。

行く気あるんだ、良かった。

遅めの朝食を取って、携帯を開けばメールが一件。

差出人は松本潤で何かと思えば翔くんの様子の報告メール。

そこには夢を見るとか、保健室がダメとか知らないことが書いてあって。

まだまた俺らは翔くんの苦しみは全てはわかりきれないんだということを痛感する。

また何かあったら教えてね、とだけ返信を打って携帯を閉じる。

｢そろそろ行ける？｣

｢はい、行きますね｣

(あだ名1)の部屋をノックすれば案外早めの返事。

アトリエに追加する画材道具なんかを鞄に入れて待っていればすぐに降りてきた(あだ名1)。

制服以外で外に出る服を着ているのはなんだか新鮮。

いつもダボッとしたスウェットだから…笑

アトリエ、と言ってもそこまで遠くなくてバスで6駅くらい。

｢ここですか？｣

｢んふふ、そう。いらっしゃい｣

意外と外観は綺麗なんだよね。

中は綺麗に飾られているところと雑然とものが置かれてるとところって感じ。

どうぞ、と手招きすれば(あだ名1)は恐る恐る部屋に足を踏み入れた。