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ご飯を食べ終わりまたグラウンドに出て潤くんが隣に来て。
『ご飯あんま食べてなかったでしょ?体調悪い?』
「いや、ほんとにそんなことないから。動いてないからお腹すいてないだけ、」
『ほんとに?体調悪くなったら誰でもいいから言えよ?』
潤くんはそう告げてから次の種目の位置にかけて行った。
・
『ニノ!次だよ、こっち。』
「あ、すみません。」
ぼーっと見ていたら櫻井先輩に呼ばれて慌てて位置につく。
二人でシュミレーションをして。
気づけば第1走者が走り出している。
次が俺らの番になって生徒会長と副会長ってコンビに客席も結構な盛り上がり。
『よーい、どん!』
いち、に、って二人で走って。
こんなに全力で走るのは久々な気がする。
櫻井先輩の足の速さに押されて俺らは一位でゴール。大歓声を浴びた。
走り終わって一番のフラグのところに座る。
「はあっはあっ……」
走り終わっていつも以上に息切れがすごくて。
「はぁっ…っ…う…」
だんだん鼓動が早くなり脈打つのを感じて気持ち悪くて、体を丸める。
『ニノ!大丈夫?』
櫻井先輩の大きな手が俺の背中に触れても気分は悪いままで下を向いてギュッと耐える。
「んぅ…はぁっ…ううっ」
『お、おい!ちょっと持ち上げるよ?』
少し焦った櫻井先輩の声がしてふわりと浮く感覚。
そのしっかりとした支えに安心したところで俺の意識が途切れた。
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作者名:みーたん | 作成日時:2017年12月19日 22時