◆10◆ ページ11
『ニノちゃん、何時までいる?』
「んーいつでも?別に門限とかないし。」
『そっか。でも明日も学校あんだからね?ちゃんと寝てよー』
「分かってますよ、あー憂鬱だわ。」
『学校?なんかあったの?』
途端に心配そうに覗き込んでくる顔はどことなく潤くんの表情と似ている。
「まー新入生代表って目立つのよ。分かる?」
『あー翔ちゃんもそんな感じだったもん。』
「そーなの?櫻井先輩もやってたんだ。」
『隣の女子校からもキャーキャーだよ、翔ちゃんは。イケメンだもんねぇ。ニノもだから気をつけてよ?』
「人気者のキャラ掴めない、無理。真面目キャラもわかんないもん。隅でひっそりしてる方が似合うんだけどなー。」
もうそんなことばっかり、ってなんで相葉さんが悲しそうなんだっていう言葉は飲み込んでおく。
「女子にキャーキャーって櫻井先輩って彼女いるの?」
『あーいると思うよ、確かだけど。』
「そっかぁ…」
気のせいだろうか、少し胸がちくりと痛んだ気がした。
『珍しいね、そんな事聞くの』
「あーいや、俺にもできんのかなってね、」
『できるよ、かっこいいし魅力的だもん。でも弱っちいしゲームしかしないとこはダメかなぁ…』
「そりゃ、ダメだわ。櫻井先輩は非の打ち所がないもん。」
『んー、ま、そうでもなかったりもするけどね。』
「え?」
「んーん…(笑)」
何故か濁された気がするが、そんな所を深堀するほど俺も野暮じゃない。
116人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みーたん | 作成日時:2017年12月19日 22時