Ep.29 ページ31
｢私達って相性悪いのかな？
でも...でもね、私....次元のことが..!!｣
そこまで言って、次元の自我がないことを思い出す。
今の次元は、私の言うことを聞くだけの男。
そんな次元にこの気持ちを伝えるなんて、逃げでしかないと思った。
｢ごめん...なんでもない。｣
私が笑って誤魔化すと、次元はこちらへを手を伸ばして唇を私の耳に寄せる。
次元の口から紡がれるはずのない言葉。
｢.....!!｣
時計は、夜の12を指していた。
___________
少しずつ日が昇り、黄金に飾られた廊下が緋色に染っていく。
私は音を立てないように倉庫へと急ぐ。
重たい扉をそっと開け、覗いた先には...。
｢これは...｣
信じられないものが、山積みになって置いてあった。
その時私は、心に決めたのであった。
.
________
.
1週間後。
集う民衆を塔から見下ろすのは、派手に着飾った女と、スーツの男。そしてその護衛達。
｢｢パレニアに神の祝福を！パレニアに神の祝福を！！｣｣
その日は随分と賑わっていて、大勢の人々が旗を持って幾度となく声を上げる。
その中には、私があの日見たご婦人や、背の高い商人もいた。
｢あぁ..プリンセス。こんな日が来るなんて。このアレン、本当に嬉しく思います。｣
｢私もよ、アレン。私がここに立つことが出来るのは、貴方が私を攫ってくれたおかげ。｣
｢プリンセスがパレニアを救いたいと、そう仰ってくれた日はどんなに嬉しかったか.....これからも一生ついて行きます。
それでなのですが.....正式な書類を書いていただきたいのです。貴方はこの国の姫になるお方なのですから。｣
人々の歓声の中、おずおずと紙を差し出すアレン。
｢....ええ。次元、それをこちらに。｣
そばに居た次元を呼び、その紙を持ってくるように指示をする。
時は来た。
私達の日常を......取り戻す!!!
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スノウ(プロフ) - sakuramikan182さん» やったぁ！！！ありがとうございます！ (2020年10月5日 18時) (
レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
sakuramikan182(プロフ) - スノウさん» やっと更新しました..！是非読んでくださると嬉しいです！ (2020年10月3日 19時) (レス) id: 479b7fd337 (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - 更新頑張ってください！！ (2020年7月8日 14時) (レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - sakuramikan182さん» そうですか。余計な、お節介を言って申し訳ありませんでした。 (2020年3月13日 9時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
sakuramikan182(プロフ) - 遊星さん» コメントありがとうございます、作者です。ずっと更新しなければと思い続けていつの間にか月日が経ってしまっている状態です....。多忙のため更新が遅くなり本当に申し訳ないです。気長に待って頂けると喜びます!! (2020年3月13日 8時) (レス) id: 479b7fd337 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みかん@ | 作成日時：2019年12月7日 10時
