桜舞い散る中、ただ守り続けたいものがある 弐

伍拾伍　諸刃 ページ5

知念「あのね、手入れって定期的に行わないといけないもので」
　


山田「はいはい」



知念「わかってないでしょ」



山田は知念の小言を右から左に流していく

　

知念は山田の刀を研いでいたが、滅多に来ない山田に痺れを切らしたのだ



知念「それに比べてさ…」



山田「今度甘味持ってくる」



知念「餡蜜」



山田「なんと高価なものを」



知念「…あれ、使ってないの」



知念は山田の刀を見て呟く



山田「…あぁ、色々あってな」



知念「涼介が使っているところは見てないけどさ。



その衣を見極められる目も霊倭の人間に見つかったら諸刃なんだから気をつけないと」



山田「はいはい」

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