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漆拾捌 苛立ち ページ28
霊倭の藩主は苛立ちを隠せずにいた
丙星に送った二人の忍びから連絡が取れなくなり、刺客の見張りもいなくなってしまったのだ
明らかに戦力的に余裕があるのにも遅れをとっているからである
年寄たちが機嫌を取ろうとするも意味がない
その時、誰かが言った
いっそのこと、戦を仕掛けてはいかがですか
戦力的にもこちらが有利
そんなことばかりではなくもう仕掛けて仕舞えばいいのではないのですか
その言葉に辺りがざわついた
流石に戦は…
いや、もうそれ以外に方法はない
年寄たちが話している時、藩主は口角を上げた
そうだ、戦だ
丙星にいるかわからない藩主に手紙を送れ
そちらからの脱藩者に迷惑をかけられている
どうにか措置を取ってもらわなくては戦となるだろうと
その手紙は一夜のうちに届けられた
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作者名：慧jump
| 作者ホームページ：http://wakabassl
作成日時：2022年6月1日 8時
