桜舞い散る中、ただ守り続けたいものがある (ページ9)

今日:32 hit、昨日:3 hit、合計:21,934 hit

玖　護衛ページ9

伊野尾は満足そうに頷いた

伊野尾「ならば無理に抜かなくて良い。

　

…二人を呼んだのは辻斬りを告発するためでは無い。

　

私の護衛になって欲しいんだ」

伊野尾がそういうと年寄たちはさらにざわつきを強くした

伊野尾「静まれ。

確かに辻斬りを近くに置いておくのは不安と思われる方も多いだろ。

だが…私は気になる、どうして間違えて丙星の者を斬ることがないのかね」

高木「それは…」

山田「丙星の者は全員分かります」

頭を下げたまま、山田は言う

伊野尾「全員…」

山田「はい。

尚、右から四列目の前から三番目の方、左から五番列の前から九番目の方は丙星の者ではありません」

山田がそう言うと指摘された年寄は慌てて立ち上がり、逃げようとした

　

山田「高木」

高木「はいよ。

…お前ら、丙星から逃げれると思うなよ」

しかし、高木は刀を抜いて逃げようとした二人を斬り倒した

中島「…確かに、この方たちは年寄の中にはおりません」

中島が死んだ偽物たちを見てそう言うと伊野尾は静かに目をつぶった

伊野尾「…これを見て異論のある者は唱えよ」

年寄たちは何も言わなかった

伊野尾「では、二人と話がしたいので今日は帰って良い。

…さて」