桜舞い散る中、ただ守り続けたいものがある (ページ6)

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陸　刀鍛冶ページ6

知念「あのね、いくらなんでも時間っていうものがあってね」

　

伊野尾と話しており、山田と高木の刀を研いでくれる知念侑李の元に着いたのは日が傾いていた時であった

山田「悪いと思ってる。

　
高木の刀研いで」

知念「絶対に思ってない」

知念は文句を言いながらも高木から刀を受け取り、鞘から抜こうとする

知念「…見ることになるけど」

高木「そうだった、山田出よう」

山田と高木はそこから出ていく

高木「…藩主様に直々に呼び出されちゃったね」

山田「何が目的なのか…そもそも俺、お付の人苦手」

高木「そうかな。

僕は普通だよ、昔の山田みたいで」

その言葉に山田は高木を睨む

山田「何が昔の俺だ」

高木「出会った頃。

無表情で苦手なのに丙星を守ろうとして…僕、その時この人だって思ったんだよね」

山田「…俺は嫌だったけどね、逃げてるようで」

高木「しょうがないよ、不治の病治りはしない」

知念「終わったよ」

知念が声をかけた時には月が浮かんできていた

知念「はい、そのまま行くんでしょ」

山田「…もちろん」