桜舞い散る中、ただ守り続けたいものがある (ページ41)

今日:43 hit、昨日:3 hit、合計:21,945 hit

肆拾壱　反旗を翻す瞬間ページ41

早稲晃、もとい薮宏太と八重駈、もとい八乙女光は真っ直ぐと伊野尾を見つめた
　

薮「丙星藩主様…家族は死んでるかもしれない。

それを真実として受け入れるのは難しい。

だけど…真実と受け止め俺を、いや俺と光を丙星の一員として認めてください」

　
薮がそう言うと伊野尾は優しく微笑んだ

　

伊野尾「もちろん。

その為に名まで明かしてもらったのだから」

薮「…ありがとうございます」

薮は深々と頭を下げた

八乙女「…気になったのですが、霊倭の刺客を殺しているのは藩主様のご命令なのですか」

八乙女が口を開いた

伊野尾「…霊倭にはどこまで情報が回ってるんだい」

八乙女「どれだけ刺客を送っても一向に生きて帰ってこない。

丙星には見極められる者がいるに違いない。

藩主の首を取ったら次はそいつの首だ、と言う感じに話が流れています」

その話を聞いた山田は寒気を覚え、自分の首に手を当てる

伊野尾「…残念ながら霊倭の刺客を殺している者たちは最近知ったんだ」

八乙女「それは…どなたなのですか」

伊野尾は山田と高木に視線を送る

高木「…僕たち、です」