桜舞い散る中、ただ守り続けたいものがある (ページ5)

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伍　忘れ物ページ5

有岡「…あ、金平糖」

　
山田「届けてくるよ、どうせ高木の刀研ぎに行かなきゃいけないと思うから」
　

高木は刀を見る

高木「…そうか、そんなんか」

刀身こそ見なかったものの、触れただけで判断する

有岡「じゃ、ついでにこれ。

届けて欲しいんだ」

有岡からは伊野尾に渡すとは別の甘味を渡された

有岡「手土産ないと拗ねそうだからね」

山田「わかった…行こ、高木。

早くしないと城内に入っちゃう」

山田と高木は急ぎめで城に向かう

山田「伊野尾さん」

後ろ姿を見かけた時、声をかけた

伊野尾と中島が振り返る

山田「金平糖、忘れています」

伊野尾「金平糖…そうだ、頼んでた。

ありがとう…えっと…」

そこで山田と高木は自分自身が名前を告げていないことに気づく

山田「山田涼介と申します」

高木「高木雄也と申します」

伊野尾「山田と…高木。

覚えたよ」

中島「…少々、よろしいでしょうか」

中島は伊野尾に耳打ちをする

伊野尾「へぇ…」

中島「確信はありませんが」

伊野尾は興味深そうに山田と高木を見る

伊野尾「二人とも、明日は空いてるかい」

山田「えぇ、鍛錬が終わり次第時間は余っています」

伊野尾「城に来て欲しいんだ。

話したいことがある」