どうしよう、これ【歌い手】

episode11 ページ13

まふまふside

神代さんが部屋に来て、ストーカーを捕まえる計画を話してくれた。ストーカーをおびき寄せて挑発するらしい。

｢上手く行けば傷害未遂で逮捕です｣

と笑う彼女の笑顔が黒い。

｢…というわけで、来週の月曜日に決行しようかと思っているのですが…どうですか？｣

｢いい、と思います｣

｢じゃあそうしましょうか｣

と立って、ちょっとカステラを届けてくる、と言う彼女に

｢あの｣

と声をかける。

ん？といった感じで振り向く彼女にこう言った。

｢アイツは誰かが僕と仲良くしてると怒るのでアイツをおびき寄せて怒らせるんだったら、｣

お願いだから噛むなよ、僕。

｢下の名前でお互いに呼んで、敬語無しにしませんか？｣

言っちゃった…。ドキドキする。え、急に馴れ馴れしいとか思われてないかな。

少し思案顔になった神代さんは

｢では、そうしましょう…じゃない、そうしよっか、真冬さん｣

と少し照れ気味に言った。え可愛い。

｢…呼び捨てする方が仲良く見えると思うんですけど…｣

と言うも、

｢…それはさすがに恥ずかしいので君付けで勘弁してください…｣

と言われてしまった。よく見ると顔が赤い。

これで照れるんだ…あー、可愛い。もっと困らせたい。あれ、なんでこんなこと考えて…

と思いつつ、

｢えっと、じゃあ僕はちゃん付けにしたらいいのかな…Aちゃん｣

と首を傾げて言ってみた。

案の定、顔を真っ赤にしたAちゃん。そのまま、

｢えっと、じゃあ互いに君付け、ちゃん付け、敬語無しと言うことで｣

と早口で言って後ろを向いてドアを開けようとする。

返事をしようと口を開きかけた瞬間、彼女は振り向いて

｢…頑張ろうね、真冬くん｣

と微笑を浮かべて言った。

その笑顔に見とれてしまう。パタンと扉が閉じられる音と共に我に返り、顔が赤くなっているのが分かった。

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歌い手さん秘蔵映像

｢タッピオカータッピオカー｣ルンルン96猫さん

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