オッパは俺だけ！#01～YS～ (ページ42)

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私って… -YS- ページ42

YS-side

Aに初めて俺の兵役の話をした。

話すつもりはなかったが、流れで。でも話してみて良かったと思う。

彼女なりに受け止めてくれて。
俺に誠実に向き合って、正直に思ったことを話してくれたことが素直に嬉しかった。

ただ・・
俺がﾘｮｳｸたちと同じグループだということまでは、迷ってしまって話せなかった。

会う度に驚かせてるもんな・・
一気にいろんなことを知ったら、Aだって混乱するだろうし。

──でも、それは多分言い訳で。

もう少し、Aの前ではまだ“キム・ジョンウン”でいたい。

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ある日、早番だったAと公園でコミンの散歩をしていた時のこと。

「キムさん、聞きたいことがあるんです！」

YS「なんだ？」

「キムさんくらいの男の人から見て、私ってどう見えますか？やっぱり子供っぽいですか？」

YS「ど、どうしたんだ、急に！？」

「えーと、その・・何となく聞いてみたかったんです」

みるみるうちに真っ赤になるA。

「私ってこんな感じなので・・その大人っぽくなりたくても急にはなれないし・・」

YS「こんななんて言うな。可愛いぞ？」

「でもそれって、キムさんの場合、コミンちゃんのことを可愛いって言うのと同じ意味合いですよね～？」

──違う。

そう言いたかったが・・

Aの表情から、思い当たることがあって・・訊ねてみた。

YS「もしかして・・店長さん？」

Aは言いづらそうに俯いて

「実は・・初めて店長にご飯に誘われたんです」

──えっ・・

そう言って、はにかむAの顔を見た瞬間、胸が疼き始めた。

やっぱりAは、その店長のことが好き・・なんだよな。
可愛い妹の恋が叶おうとしてるんだ。ここは喜んで、応援してやるべきだろう？

YS「Aはそのままで充分可愛いぞ？自信持て・・思いが届くといいな・・」

「そんな、違いますってば～」

顔を赤くして、否定しながらも嬉しそうなAの表情に、俺の心は複雑だった。

Aのためを思って、応援したはずなのに、そう言ったことを俺はすでに後悔し始めていた。

──ﾘｮｳｸ・・
お前の助言、ちゃんと聞いていれば良かったのかもしれないな・・。