ライバル -YS- ページ32
YS-side
Aがメチャクチャ驚いてる。
そりゃ、そうだよな。
俺、自分の事あまり話してないもんな。
ここに来た時から、もしかしたら顔を合わせるかもって俺は覚悟できてたけど・・
いきなりアイドルと並んで現れたからビックリするのも当たり前だ。
それにしても。
ﾘｮｳｸが“Aちゃん”って・・
そんなに親しいのか？
RW「え、Aちゃん、ヒョンと知り合い？」
「はい、あ・・知り合いっていうか・・」
説明に困るよな。
YS「A、約束通り食べに来たから、食後にコーヒーよろしくな」
「あ、もちろんです！ご注文はご予約いただいたコースでよろしいですか？」
RW「あ、うん。あと飲み物お願いします」
オーダーをとって、一旦Aは下がっていった。
そして・・弟よ、そんなに睨んでくれるな。
RW「Aちゃんと知り合いだったの？どういうこと？」
仕方ない・・
俺は今までのいきさつを軽く説明した。
RW「え、ってことは・・ヒョンが芸能人って、メンバーってこと知らないの？」
YS「ああ、話してない。会社員のキムさんって思ってる」
RW「うーん、彼女アイドルとか全然知らなかったみたいだもんね。僕たちのことも最初分からなくって。でもそれが新鮮っていうか、かえって話しやすいっていうかさ・・」
そう。そうなんだよ。
本当のことを知っても、普通に接してくれるかな・・。
RW「もしかして・・Aちゃんのこと、好きなの？」
YS「へっ！？な、なにをいきなり・・！！」
声が裏返ってしまった。
RW「ライバル多いよ〜？ﾄﾞﾝﾍﾋｮﾝも気に入ってるし、彼女目当てのお客さん、たくさんいるみたいだし。何より、強力なライバルが店内にいるもん」
──！！！
ﾄﾞﾝﾍも気に入ってるのか・・
確かに、Aはアイツの好みのタイプかもな。
YS「店内のライバルって誰だ？」
RW「店長さんだよ。東京のお店からずっと一緒に働いてるんだよ？その人の誘いで韓国まで来たって聞いたよ？」
なんだ・・初耳だぞ？
俺の心が、なぜかチクッと痛んだ。
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作者名：紫桜雲
| 作成日時：2016年1月22日 20時
