聞いてますか？轟くん (ページ12)

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気持ちページ12

『ただいま...』

その声は誰もいない部屋に溶けて消える

母も父も私が幼い頃に死んだ

事故だった

その時だったと思う

人の命を救う仕事をしたい、ヒーローになりたいって思ったのは

それからは親戚に育ててもらって

雄英に行くために、勉強も学費のためにバイトも頑張った

親戚は学費くらい出すとは言ってくれたけど、

さすがに育ててもらってそこまでしてもらうのは気が引けた

.

『私が何をしたんだろ...』

轟くんを助けられたことはほんとに良かったと思える

私が死んでそれで助かっていたとしても

でも、

.

.

もっと生きたかったよ...

もっとA組のみんなと仲良くなりたかった、話したかった

これから、だったのに...

轟くんが生きてることが嬉しいはずなのに

悲しくて悲しくて、涙が止まらない...

.

どうしたらいいのか、わかんないや...