137. あゝ、アラバスタ！ (砂漠の先に 3) ページ42
「ウソップ、頼んでおいたアレできてる？」
レインベースがすぐそこに見えてきた頃、ナミが唐突にウソップに話しかけた。
「オオ……あれか、できてるぜ。スゲェのが‼」
ウソップが自信満々にカバンから取り出したのはナミの新しい武器。「クリマタクト」という凄いものらしい。
そういえば、私もウソップと一緒に武器を開発したが、彼はなかなか凄い才能の持ち主だ。
今までの鉄扇より、軽くそれでいて自分の力を出しやすい形態へと作り替えてくれたのだから。
きっと、ナミの武器も凄いものだ！
「オイ、お前。ナミさんにあんまり危ないもの持たすんじゃねェぞ？ 別に戦わなくたって、ナミさんとビビちゃんとAちゃんはこのおれが守るんだからよっ‼
随分とキラキラした目でサンジが親指を立てて自分に任せろ！ と、ポーズを決めている。
守るのは、ビビとナミだけで十分だ。
ーー私は守られるより、守りたいんだけどなぁ。
まあ、サンジは私に守られるほど弱くないけど。
いや！ この船の一味は皆強い！
誰かに守られるのを待ってるような人たちじゃないか。
そう思うとフフフッと、自然に笑ってしまう。
歩き続けていると、ゾロが思い出したかのように口を開く。
「ところでよ、B・Wはおれ達がこの国にいることに気づいてんのか？」
「おそらくね……」
ビビがコクリと頷いている。
全員ではないとはいえ、Mr.2には顔を見られているし、この国に入る時に見たMr.3の船。情報が伝わってると思って間違いないわね。
私たちが気がつかれてしまったら、クロコダイルはいくらでも手を打てる。か……。
ウソップも私と同じような事をルフィに説明していた。
「よーし‼ クロコダイルをぶっ飛ばすぞっー‼」
「聞いてたのかよ、てめェ‼!」
そう言われても、ルフィは本来の目的に向かって一直線のようだ。ルフィの宣言に思わずツッコミを入れこんでしまってるウソップを見て、「相変わらずだな〜」と、笑ってしまう。
「私もルフィの意見に賛成！」
「おいおい……A〜、もうちょっと慎重にだなぁ〜」
ウソップに微笑みを向けると、項垂れながらあれこれと説明を始めた。そんなウソップに向かって、ビビも「すべてにおいて時間がない。考えている暇はない」と、ルフィの意見に賛成のようだ。
そうして、私たちは夢の街「レインベース」へと足を踏み入れた。
138. あゝ、アラバスタ！ (騒動の再来)→←136. あゝ、アラバスタ！ (砂漠の先に 2)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 561人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！よろしくお願いします^ ^ (2021年5月2日 18時) (
レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 返信ありがとうございます！また更新してくださって嬉しいです！これからも応援しております。 (2021年5月1日 18時) (レス) id: 7e246103d6 (このIDを非表示/違反報告)
奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» 初めまして！コメントの返信が遅くなってすみません。連載この連休で少し進める予定です。アリスさんにこの連載を好きと言っていただけて、すごく嬉しいです！頑張る気力が湧いてきました笑(^^) (2021年4月29日 14時) (レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 奏さん初めまして！いつもこの作品を楽しく拝見させていただいております。この作品はもう更新しないのでしょうか？私はこの作品が凄い好きなので、良ければまた更新再開して欲しいです！ご検討よろしくお願い致します。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: d582cbc40a (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑炭酸(プロフ) - 夢主愛され最高ですよね！！ お悩み中なのですね！救済していただけると私はすごく嬉しいですが死んだとしても奏様のこの作品大好きです！これからも応援してます！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: 72cb3f7599 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：奏 | 作成日時：2019年9月25日 19時
