136. あゝ、アラバスタ！ (砂漠の先に 2) ページ41
せっかくもう少しで水にありつけそうだったのに、ウソップはゾロとサンジによって微動だにできないでいる。
可哀想すぎる……
「お前らなぁー！ 非常事態だぞ！ 嫉妬にかられてる場合かぁっー‼」
「るせェ……どんな非常事態だろうと、その水筒に野郎の口をつけさせる訳にいかねェーんだよ」
「サンジ？ 別にお水欲しいなら、サンジも飲んでいいからウソップにもあげて」
苦笑いを隠さずに彼らに話しかければ、さっきまでの緊迫感はどこへやら。サンジはいつものようにクネクネと体を揺らしている。
「Aちゃんがそうおっしゃるなら〜。ならこの水はおれが頂きます〜！」
「ど、どうぞ……あーでもウソップにも……」
私が更に声をかけるとそれを遮るかのように、ゾロの刃がサンジへと向けられた。
「テメェ、ふざけんなっ！ マジで叩き切ってやる！」
「それはこっちのセリフだ！ 緑頭‼」
「お前らー！ おれの水を返せー‼」
結局、彼らはなにを理由に争ってるんだ？
水？ 水だよね⁇
「あいつら、なにをこんな時に……」
「ナミ……。みんなそんなに水が欲しいのかな？」
「……あんた、やっぱりバカよね」
まあ、暑さのせいもあって普段気にならない小さいことでも気になるんでしょ？
ナミは呆れたようにやれやれと頭を振り、争う彼らを置いて進んでいく。
ただ、気になる事が1つ。
「え？ 私ってバカなの？」
その問いには誰も答えてくれることはなかった。
進む先がしっかり見えている一行は、どんなに体力が奪われてもその速度がおちることはない。
「ルフィさん……」
「ん？」
「ありがとう」
「私じゃとてもこんな決断下せなかった……」
「……ほォか？」
ビビが改まったようにルフィにお礼を言っていた。
ルフィ本人は、ビビのお礼の意味などさほど気にもとめていないようだけど。
きっとルフィはルフィらしく、自分の思う当たり前の事をしてるだけなんだ。
「メシ、食わせろよ」
「え？」
「クロコダイルをぶっ飛ばしたら死ぬほどメシ食わせろ」
「うん。約束する‼」
その時のビビの笑顔の明るさに、この国の希望はまだ無くなってない。
そう思えた。
日は沈みまた昇る。
レインベースはもうすぐ！
クロコダイルへと確実に近づいていっていることを、先の方に見える町から告げられているようだった。
☆☆
もう少しだ。
レインベースまで。でも彼の登場は後7話〜8話くらい後になりそうだなぁ〜。早く鰐さん登場させたい……
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奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！よろしくお願いします^ ^ (2021年5月2日 18時) (
レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 返信ありがとうございます！また更新してくださって嬉しいです！これからも応援しております。 (2021年5月1日 18時) (レス) id: 7e246103d6 (このIDを非表示/違反報告)
奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» 初めまして！コメントの返信が遅くなってすみません。連載この連休で少し進める予定です。アリスさんにこの連載を好きと言っていただけて、すごく嬉しいです！頑張る気力が湧いてきました笑(^^) (2021年4月29日 14時) (レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 奏さん初めまして！いつもこの作品を楽しく拝見させていただいております。この作品はもう更新しないのでしょうか？私はこの作品が凄い好きなので、良ければまた更新再開して欲しいです！ご検討よろしくお願い致します。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: d582cbc40a (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑炭酸(プロフ) - 夢主愛され最高ですよね！！ お悩み中なのですね！救済していただけると私はすごく嬉しいですが死んだとしても奏様のこの作品大好きです！これからも応援してます！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: 72cb3f7599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2019年9月25日 19時
