118.あゝ、アラバスタ！ (砂漠の不思議 3) ページ23
私たちのすぐ真後ろに現れた“サンドラ大トカゲ”
仕方がない。
ーーやるか！
「A！ エース‼ 危ない！」
「あいつら、なにこんな時にのんびり会話して……⁉」
ナミとウソップの声を聞きながら、私は鉄扇に手をかけ、エースは大きく飛び上がる。
「“火拳”」
「“風切”」
扇を開き大きく回転させると、トカゲが宙に舞い上がり、私がトドメを刺す前にエースがトカゲの口の中から炎を燃やす。
風の影響も受け、炎は大きく燃え上がっていき、黒く焦げたトカゲが地に伏せた。
自分も手伝っておいてなんだけど……そんなに焦がさなくてもーー。
2匹のトカゲにはやはり同情を隠せない。
小さく合掌をしておいた。
私が手を合わせてお祈りをしていると、ウソップに不思議な目で見られた。
「お前、なにやってんだ？」
「ん？ 安らかにお眠りください。って合掌」
「なんだそれ？ 手、合わせると安らかに眠れるのか？」
「あれ？ 無意識にやってたから分かんないけど……なんか、そんな感じがして」
「ひょっとして、あんたの生まれ故郷の習慣なのかもね」
無意義な行動こそ、その人の本質的なものや習慣的なものがでるものよ。
ナミはそう言いながら、「少し手がかり、出てきたんじゃない？」と、微笑んでいる。
言われてみれば、たしかにそうだ。
誰に言われたわけでもなく、私は手を合わせていたのだから。
つまり、そういう文化のある国になにかしらの馴染みがあるのだろう。
ーー今度、文献を調べてみるか。
「それよりーーあんた達にかかっても、トカゲに同情しちゃうわ」
「サンドラ大トカゲはアラバスタの砂漠の中でも最も危険な生き物の1つなのに……信じられないわ」
「そ、そうなんだね」
ナミとビビの言葉に思わず苦笑いしてしまった。
「A！ Aは、強ェ〜んだな！ すごいな」
「……ありがとう、チョッパー」
ナミ達とそんな会話したすぐに後に、チョッパーが目をキラキラさせながら見上げてくる。なんとも嬉しくなり、自然と笑顔になる。
チョッパーとニコニコと微笑み合っていれば、エースがどこか嬉しそうに話しかけてきた。
「Aとこうして一緒に闘うのも久しぶりだな。記憶を無くしてても、腕は鈍ってないみたいだな」
また、お前と手合わせしたいもんだぜ
エースはニッコリと笑いながらそんな事を言っているが、彼のその言葉に他のみんなが驚いているのが伝わってきた。
何より、私が1番ビックリして目を見開いていた。
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奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！よろしくお願いします^ ^ (2021年5月2日 18時) (
レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 返信ありがとうございます！また更新してくださって嬉しいです！これからも応援しております。 (2021年5月1日 18時) (レス) id: 7e246103d6 (このIDを非表示/違反報告)
奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» 初めまして！コメントの返信が遅くなってすみません。連載この連休で少し進める予定です。アリスさんにこの連載を好きと言っていただけて、すごく嬉しいです！頑張る気力が湧いてきました笑(^^) (2021年4月29日 14時) (レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 奏さん初めまして！いつもこの作品を楽しく拝見させていただいております。この作品はもう更新しないのでしょうか？私はこの作品が凄い好きなので、良ければまた更新再開して欲しいです！ご検討よろしくお願い致します。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: d582cbc40a (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑炭酸(プロフ) - 夢主愛され最高ですよね！！ お悩み中なのですね！救済していただけると私はすごく嬉しいですが死んだとしても奏様のこの作品大好きです！これからも応援してます！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: 72cb3f7599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2019年9月25日 19時
