116.あゝ、アラバスタ！ (砂漠の不思議) ページ21
……ルフィが戻ってこない。
もう1度言おう。
あの鳥さん達を追って行ってしまったルフィが一向に戻ってこない。
待っている間、それぞれに体を休めてはいるが、皆どこか1点を見つめていた。
ーーみんな、ルフィが心配なんだーー
勝手なことをしたって、どんなに無茶苦茶だってやっぱりルフィがいないこの一味は……
なんだかとっても静かで寂しい。
そんな風に思わせる「ルフィ」という人物は本当にすごい人で……。彼のことは無条件に信じられてしまう。
そして、私も含めみんなそんなルフィが大好きなんだ！
そう考えていると、息が漏れるように笑ってしまう。
1人で密かな笑いを浮かべていると、隣にいたゾロと目があった。彼は少し気恥ずかしそうに頭をかいていた。
ゾロはすぐに目線を横に外した後、自分の思いを悟られたことを誤魔化すかのように私の頭をやや乱雑にぐしゃぐしゃと撫で付け、その場から立ち上がりルフィが消えた砂漠の大地へと向かっていく。
「……しょうがねェな〜」
「全くだ！」
ゾロと同じようにため息をつきながらも、ルフィを探しに行ってくれようとするサンジ。
「すまねェな〜、いたらねェ弟で……世話をかける」
歩き出した二人にゆっくりとエースが声をかけると、ゾロとサンジは足を止め、まるで「気にするな」とばかりに口角をあげてから再び歩き出す。
そんな彼らの様子に今度はクスクスと声を出し笑ってしまう。
1人笑っている私を見てエースも声をださずに、穏やかな表情を返してくれる。
「……優しいね」
「ん〜？ 何がだ⁇」
「みんなが！ ゾロもナミもウソップもチョッパーもビビも。そして……エースも！」
「おれは別に……まあ、大事な弟だからな」
「うん！ なんかそういうのが嬉しいの」
「そうか……」
エースは、穏やかな表情のまま私を見つめ
「お前はそういう感覚も昔のまま、だな」
少しだけ「ククッ」と小さな声を漏らした。
そんな私たちの事を見ながら、みんなもどこか微笑ましそうな表情をしている。
そして
ーーアイツ、早く戻ってこないかな〜
全員の呟きが一つに重なっていった。
その呟きが消えないうちに、辺りがもの凄い地鳴りで揺れ動き出す。
それと一緒に聞こえてきたのはルフィの笑い声と……
ーー何？ あれ⁉
牙を剥き出しにしながらルフィを追いかける巨大な生物。
と
ラクダ？
砂漠だからラクダ？
いやいや、それにしてもなんて奇妙な組み合わせなんだろうか。
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奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！よろしくお願いします^ ^ (2021年5月2日 18時) (
レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 返信ありがとうございます！また更新してくださって嬉しいです！これからも応援しております。 (2021年5月1日 18時) (レス) id: 7e246103d6 (このIDを非表示/違反報告)
奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» 初めまして！コメントの返信が遅くなってすみません。連載この連休で少し進める予定です。アリスさんにこの連載を好きと言っていただけて、すごく嬉しいです！頑張る気力が湧いてきました笑(^^) (2021年4月29日 14時) (レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 奏さん初めまして！いつもこの作品を楽しく拝見させていただいております。この作品はもう更新しないのでしょうか？私はこの作品が凄い好きなので、良ければまた更新再開して欲しいです！ご検討よろしくお願い致します。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: d582cbc40a (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑炭酸(プロフ) - 夢主愛され最高ですよね！！ お悩み中なのですね！救済していただけると私はすごく嬉しいですが死んだとしても奏様のこの作品大好きです！これからも応援してます！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: 72cb3f7599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2019年9月25日 19時
