109.あゝ、アラバスタ！ (国の悲哀 2) ページ14
サンジは苦笑いを見せながら私に一言告げた。
そして、「あんまルフィを甘やかすなよ。焼けちまう」なんて冗談めきながら、私の髪の毛をくしゃりと撫で、歩き出す。
甘やかしているつもりなないんだけどね、うん。
1人、少しだけ上の方を見ながら自分の行動を振り返ってみたが……甘やかしてる、かな？
ふと、同じように前を歩くエースが目に入り、なんとなく見ていると彼はサンジの側により「苦労かけるな」と声をかていた。
「全くだ！」
と、サンジとエースが2人で並んでため息をついている姿に、クスリと笑ってしまったのは私の胸の中だけに留めておくほうがいいだろう。
ーーなんか……いいな。こういうのーー
「あんた何、にやついてるの？」
「え？ ナミ、私にやけてた？」
「ええ、思い切り」
どうやら、心に留めてはおけていなかったようだ。
「なんでもないよ」とナミに笑い返し、私達もみんなの後に着いて歩き出す。
少し歩いた先に見えたのは、砂に埋もれた崩れかけの町だった。
「いやー、なんもねェな。ここはっ‼」
「そうね……ルフィ。ビビこの町って、もしかしてーー」
ビビは、私の視線に1つ頷いてから答えだす。
「ここは、『緑の町エルマル』
つい最近までこの辺りは、緑いっぱいの活気ある町だった」
「ここがねェ……」
ゾロがヤシの木に足を軽く当てただけなのに、パラパラと木の皮がくずれていく。どれだけ町が乾いているのか理解するには十分な光景だった。
「この町で一体何があったの？ ビビ！」
「Aさん、この町を見てもらえばバロックワークスがこの国に何をしたのか、すぐに分かるわ！」
顔つきを険しくさせながら、ビビはこの町にこの国に起こった事を話してくれた。
時々、何かを思い出すのか悔しそうな悲しそうなそんな表情が見られ、それを圧し殺すように話しを続けるビビに胸が痛んだ。
この国はある事件により、反乱が起きたーー
もともと雨の少ない砂漠の都市『アラバスタ』
まれに降る雨水を貯え、町の活気は保たれていた。
だが、ここ3年であらゆる土地で雨が一滴も降らない事態が起こる。でも、そんな中唯一雨が降る場所があった。
それが首都『アルバーナ』
王の住む宮殿があるこの地にだけは、いつもより多く雨が降っていた。
人々はそれを「王の奇跡」と、呼んでいた。
しかし、それは人為的に起こされていたものであったのだ。
禁断の粉……『ダンスパウダー』によってーー
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奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！よろしくお願いします^ ^ (2021年5月2日 18時) (
レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 返信ありがとうございます！また更新してくださって嬉しいです！これからも応援しております。 (2021年5月1日 18時) (レス) id: 7e246103d6 (このIDを非表示/違反報告)
奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» 初めまして！コメントの返信が遅くなってすみません。連載この連休で少し進める予定です。アリスさんにこの連載を好きと言っていただけて、すごく嬉しいです！頑張る気力が湧いてきました笑(^^) (2021年4月29日 14時) (レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 奏さん初めまして！いつもこの作品を楽しく拝見させていただいております。この作品はもう更新しないのでしょうか？私はこの作品が凄い好きなので、良ければまた更新再開して欲しいです！ご検討よろしくお願い致します。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: d582cbc40a (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑炭酸(プロフ) - 夢主愛され最高ですよね！！ お悩み中なのですね！救済していただけると私はすごく嬉しいですが死んだとしても奏様のこの作品大好きです！これからも応援してます！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: 72cb3f7599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2019年9月25日 19時
