108.あゝ、アラバスタ！ (国の悲哀) ページ13
あ〜、可愛い眼差しに心が痛む。
つぶらな瞳をウルウルと潤ませ、何かを訴えかけるように見てくる彼らを前に私達は言葉を失ってしまう。
そう彼らとは「クンフージュゴン」のことだ。
何故彼らにこんなに懇願な目を向けられているのかというとーー
上陸した『緑の町エルマル』で、突然姿を現したクンフージュゴン！
いきなりの戦闘態勢にどうして良いか迷っているうちに、ウソップがそのクンフージュゴンに負け、ルフィがしっかりと勝利していた。
いや、してしまった。という方が良いかな？
「ルフィさん、勝ってもダメっ‼ 勝負に負けたら弟子入りするのがクンフージュゴンの掟なの‼」
ビビの忠告も虚しく、ルフィの周りを囲むように増えていくクンフージュゴンたち。
ーー弟子が増えてる。
しかも、指導までしちゃってるわ。
「ルフィ……どうするの？ この子達」
「お！ A、仲間が増えたぞ。ユバまで連れてくぞ」
あー、良い笑顔。
「ルフィ、流石に連れてはいけないよ。ビビが言うには、ユバまで半日ほど歩いて砂漠を超えなきゃならないし……何より目立つわ」
「そうか？」
首を傾げるルフィに乾いた笑いが漏れてしまう。
私はクンフージュゴンの群れに近づき、彼らと視線を合わせる為にしゃがみこむ。
「君たち、ごめんね。私たちはどうしてもやらなければならない事があって……連れて行ってあげられないんだ」
「クオ〜ッ！」
私がそう話しかけた瞬間、彼らたちからあの悲しげな視線を向けられてしまった。こういう訳だ。
……どうしよう。
「チョッパー……どうにかならない？」
「う〜ん……そうだ！」
動物と話しが出来るチョッパーならどうにかできるかもしれない。そう思い、尋ねてみれば何かを思いついたのか、荷物の中をゴソゴソと探し始め、クンフージュゴンたちの元へとかけていった。
それから少しした後、クンフージュゴンたちの手にはいくつかの食糧が渡され、そのおかげで涙をながしながらも無事、私達を見送ってくれた。
「ありがとうね、チョッパー」
「うん……大丈夫だ。『お供するっス』ってずっと言ってた。食糧で手を引いてくれたから助かった」
「お前のせいで、ずいぶん食糧減ったぞ！」
「まあ、まあサンジ。食糧は私も少し多めに持ってきてるから。結果オーライだし」
「ねっ」と、微笑めば
「ったく、Aちゃんにそこまで言われたらこれ以上は何も言えね〜じゃねェか」と、苦笑いを向けられてしまった。
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奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！よろしくお願いします^ ^ (2021年5月2日 18時) (
レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 返信ありがとうございます！また更新してくださって嬉しいです！これからも応援しております。 (2021年5月1日 18時) (レス) id: 7e246103d6 (このIDを非表示/違反報告)
奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» 初めまして！コメントの返信が遅くなってすみません。連載この連休で少し進める予定です。アリスさんにこの連載を好きと言っていただけて、すごく嬉しいです！頑張る気力が湧いてきました笑(^^) (2021年4月29日 14時) (レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 奏さん初めまして！いつもこの作品を楽しく拝見させていただいております。この作品はもう更新しないのでしょうか？私はこの作品が凄い好きなので、良ければまた更新再開して欲しいです！ご検討よろしくお願い致します。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: d582cbc40a (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑炭酸(プロフ) - 夢主愛され最高ですよね！！ お悩み中なのですね！救済していただけると私はすごく嬉しいですが死んだとしても奏様のこの作品大好きです！これからも応援してます！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: 72cb3f7599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2019年9月25日 19時
