吹きゆく風〜3〜 ページ30
私は、行かなければならない。
それも、絶対に！
この変な使命感みたいなものが、どこからくるのか、なんでくるのか分からなかったが、自分がしなければならない行動だけは分かる。
だから、ドフラミンゴさんがこれ以上言葉を紡げないよう、人差し指を1本彼の口元に持っていき「しっ」と、それを制した。
「まだ、風が舞い上がっただけ。何も起こっていないこの状態じゃ、海軍は動きませんよ」
でも、肌に感じる風の流れは確実に台風の目となり、勢力を拡大していっている。このままでは、あの小さな村は確実に被害を被る。
いや、むしろ全て無くなってしまうかもしれない。
ましてや、被害が出てから軍艦で向かっても間に合わない！
予測だが、数時間後にはその村は風と海に襲われる。私が行き、この能力を使えば被害は最小限に抑えられるかもしれないのだ。
「今行かなければ、多くの人の命が犠牲になります。それが分かってるのに、助けないなんてないでしょう？」
そう言いながら、私の目の前にいる男性にその場をよけてもられるよう、そっと触れれば彼はピクリと反応した後、体を動かしてくれた。
「俺も行く」
「それは……できません」
「何故だ！」
「確証の無いことにドフラミンゴさんを巻き込めません」
「お前は、感じたんだろ？ 確実なことだって……」
ーー彼の進撃な眼差しが、痛い
「待っていて……もらえませんか？」
しばらく続く沈黙。
「俺と一緒にドレスローザに行くんだろ？」
あー
今の彼を置いていってはいけないように感じてしまう。彼に悲痛に満ちたような表情をさせているのは私なのだろうか？
彼の深い孤独をそのままにしてしまいそうで、胸がキリキリと締め付けられる。
「明日の朝……一緒に行きましょう」
彼の手をフワリと包むように握り、安心させるように笑って見せた。
「必ず、ドフラミンゴさんの所へ戻ってきますから」
最後にそう言えば、彼の指が私からゆっくりと離されていく。
彼の元から立ち上がる前に、感謝の意を込めて優しく彼の頬にキスを落とす。
「ありがとうございます。
それでは、行ってきますーーーー！」
※※
「行っちまいやがった。俺の言うことを、ことごとく聞かない女はお前が初めてだぜ……A」
必ず帰ってこいよーー
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奏(Kanade)(プロフ) - まゆさんの親友！さん» いつも読んでくださり、ありがとうございます。ほぼ、徹夜で読んでいただけるなんて嬉しすぎます！ エニエスロビーや頂上決戦での海軍との再会など、実は私も早く書きたい部分です笑 キャラ庇って重傷とか絶望しちゃいますね。きっと笑 でも、それが逆にイイかもですね (2019年9月21日 18時) (
レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
まゆさんの親友！(プロフ) - Kanadeさん» 絶望しそうだけどねキャラ庇って重傷とかしたらなおさら絶望しそうですよね更新楽しみです (2019年9月21日 15時) (レス) id: 66f3fe73b2 (このIDを非表示/違反報告)
まゆさんの親友！(プロフ) - Kanadeさん» いつも呼んでますしリクエストも新しくお願いしてます！kanadeさんの作品好きすぎてほぼ徹夜で一気に読みました！！溺愛されてるのに壊滅的に二ブチンなせいで気づいてない主人公かわいい！！エニエスロビーとかでCP9や頂上決戦で海軍と再会したら敵になった溺愛キャラ (2019年9月21日 15時) (レス) id: 66f3fe73b2 (このIDを非表示/違反報告)
Kanade(プロフ) - オタンコナスさん» いつも、読んでいただいてありがとうございます(^^)面白いと言っていただけて、すごく嬉しいです！！そして、サンジくんの体型いいですよね〜笑 同士がいて嬉しいです！ 何気にあんな作者の独り言に賛同してくれたのが、心に染みましたぁ(笑) (2018年11月10日 16時) (レス) id: b55ee6d4e2 (このIDを非表示/違反報告)
オタンコナス(プロフ) - いつも読ませて頂いています！とても面白いです！あと関係ないですがサンジ君の体型いいですよね！ (2018年11月10日 13時) (レス) id: 151d43d658 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2018年9月25日 20時
