夜行性の太陽 Part7 【暗殺教室】【東京喰種】

307:また明日 ページ7

ーAsideー


「じゃあね」

「……」

「近いうちに遊びにきんしゃい！」

「ちゃんと寝ろよ」

「ご飯もしっかり食べてね」

「はぁほんと心配だわ」

「これからは1人で何処かに行くんじゃないぞ」


『古間さんに至っては私を何歳(いくつ)だと思ってるの？』



みんなに心配の声をかけられ鬱陶しくも思いながらありがたみを感じる。


雛実にまで心配させる日がくるなんて。



『色々心配かけてごめんね。今度からは気をつける』


「気をつけるって…危険なことはしないでよ」


『あ〜っと』


「返事は「はい」か「yes」でしょ？」


『こわ。入見さんそんなキャラでしたっけ』


「…はぁ、とにかく、何か困ってることがあるなら言ってね」



困ってることなんてないんだけど。でも強いて言うなら知りたいことがありすぎるってことかな。


でもそんなの相談したって何の解決にもならないし、変な奴って言われて終わるでしょ？



『わかりました』


「…じゃあ、おやすみなさい」


『おやすみ』



ぞろぞろと帰って行く喰種たち。捜査官に見つかったら大変なことになりそう。


跡形も無く消されるんだろうな。お姉ちゃんに。



『…で、金木さんは帰らないの？』



まだ月山が怖いのか。可哀想に。変なトラウマ植え付けられちゃって。



「帰るよ」


『帰るの？』


「うん。…あの、ウタさんや四方さんから色々話を聞いたんだ」


『あ、そう…なんだ』


「うるさいって思うかもしれないけど、その、他人事みたいになっちゃうけど。…大変だったね」


『…別に大変じゃないよ。よく言うでしょ？運命からは逃れられないって』



運命からは逃れられない。選択肢は結局いつも１つで、私はそのあらかじめ引かれたレールの上しか
通ることができない。それを苦痛に感じることもあるが救われることもあった。


これは運命なのだから仕方がないと割り切ることができるから。



『運命から逃れられないなんて、所詮生きるのが苦しくなった人の言い訳なんだろうけど。

私は結構好きなの。金木さんも使っていいよ』


「明日から使うw」



小さく笑う金木さん。



『金木さん、なんか久しぶりな気がする』



喰種レストラン以来かも。あれ？そしたらそんなに久しぶりじゃない？



「僕も。…この数日ですごく変わったね」


『そう？』


「なんだかAがすごく遠くに行ってしまいそうで怖い」



奇遇だね。私も金木さんが遠くに行ってしまいそうで怖いよ。

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