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ーAsideー
女子たちの微妙な反応に焦っていると陽菜乃が呆れたように「かわいそう」と首を横に振る。
『誰が？』
「浅野くんだよ〜」
「報われないねぇ」
意味がわからず首をかしげる。
「おっと、始業式がが始まる。ちゃんと黙ってなよ」
『わかってるよ！』
教壇に立つ、なにやら偉そうな本校舎の先生。
「えー、夏休みだからといって怠けずに」
先生は口ごもり、少し間をおいて「E組のようにならないように」と集会で毎回恒例のE組いじりをした。今日ばかりは受けが悪い。それもそのはず。あのENDのE組がトップ争いをしてしまったから。
今日ここにタコ先生はいないけど、私たちは前を向いて立っていられた。誰一人下を向く事はなかった。
ー
終業式が終わり校舎に戻るとタコ先生が教卓に青緑色の異物をおいて待っていた。
「みなさん席についてください。今から配り物をします。まずはこちらを」
『なにこれ…』
「嫌な予感しかしないんだけど」
「ヌルフフフ。一人一冊です」
背表紙(？)には「夏休みのしおり」と記されている。…いや、どう持ち帰れと！？
「出たよ、恒例過剰しおり」
「アコーディオンみてぇだな…」
本ですらないよね。もう、ほんとアコーディオン。
「これでも足りないくらいです」
『冗談でも面白くないわ。これ以上厚くするんだったらもう本にしてまとめないで』
「言えてる」
「夏の誘惑は枚挙に暇がありません。さて、今日から夏休みに入るわけですが、みなさん位はメインイベントがありますねぇ」
そう。人生初の夏休みではE組でのメインイベントがある。
本来は成績優秀クラスであるA組に与えられるはずだった特典だが、今回のトップ争いで見事E組が勝ち取ったのだ。
「夏休み 椚ヶ丘中学校特別夏期講習！！沖縄リゾート二泊三日！！！」
「「いやっふー！！！」」
「「やったー！」」
「ヌルフフフ。…確か君たちの希望だと」
クラスの代表として学級委員の磯貝が起立する。
「はい。触手を壊す権利は合宿中に使います」
「触手9本の大ハンデでも満足せず、四方を先生の苦手な水で囲まれたこの島を使い、万全で貪欲に命を狙う…」
タコ先生はクラス全体を見渡して頭をかいた。その額には汗が浮かんでいるように見えなくもない。
「正直に言いましょう。君たちは侮れない生徒になった」
タコ先生は私たちの成長を褒めてくれる。そういうところが好きだ。
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eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます！夢主ちゃんの複雑な感情が伝わってよかったです。更新頑張ります！ (2019年5月25日 0時) (
レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - part7おめでたうです！ 真相が明らかになっていく...！ 夢主ちゃんの感情がひしひしと...こう、ひしひしと伝わってきて、すごいなぁと思います。eyeさんのペースで更新頑張ってください！ (2019年5月24日 22時) (レス) id: c1e6d1df23 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます！なかなか物語が進まず申し訳ないです…！完結目指して頑張ります！！ (2019年5月20日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - いつも、楽しみに読ませてもらってます！Part7でも、更新頑張って下さい！応援しています！ (2019年5月20日 0時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年5月19日 22時
