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ーAsideー
『…渚とカエデは？』
「私も迎えに来てもらってる…！」
カエデは笑みを刷く。
『そう。渚は？』
「僕は歩いて帰る」
『家近いの？』
「そんなに遠くはないよ」
近くもないのか。
『じゃあ家まで一緒に行こっか』
「え、ううん。いいよ、悪いし。1人で大丈夫」
ドギマギ
『わかった。じゃあみんな気をつけて。喰種はどこにでもいるんだからね』
「ああ。東雲もな」
『うん』
「じゃーね、A」
「また明日」
「ばいばーい！」
「さようなら」
みんなと逆方向に歩いていく渚。その背中はただ小さいだけでなく、細く寂しそうだった。
隠し事。知られたくないことなんて誰にでもある。だけど1人で苦しんでいるのを見ているのもしんどいものだ。
ー
すっかり元の型に戻された家。私は今日もここに足を踏み入れる。
玄関は相変わらず鍵がかかっておらず簡単に入ることができてしまう。不用心だ。
『ただいま』
広いホールに声が反響する。
「…また来たの？」
どこからともなくやってくるアリス。時々、彼女はもしかしたら幽霊なんじゃないかと思ってしまうことがある。
「懲りない子」
『今日は縛られに来たんじゃない』
「へぇ。じゃあ何しに来たの？」
『悩み相談。アリスなら聞いてくれるでしょ？』
「…まぁいいけど。話すんだったら上に行きましょう。珈琲でも飲みながら」
『うん』
綺麗なワンピースを纏う彼女は私よりも大人びて見える。昔客室だった場所に通される。遠回しに私はこの家のニンゲンではないと言われているような気がして少し胸が締まる。
「ここで待ってて。珈琲とお菓子持ってくるから」
『わかった』
アリスにとってお菓子って美味しいんだろうか。
そういえばこの壁にかけてある絵って私が小さい頃からあるけど…こういうのも復元してるのかな。
あ、この花瓶もあの頃と一緒だ。ソファーもテーブルも。
「おまたせ。あなた用のおやつも持ってきたわ」
底の深い器に乗せられているのは目玉。平皿にはアリス用のクッキーや組が乗せられていた。
『ありがとう』
出された珈琲からはインスタントの匂い。
「で？悩み相談って何かしら？」
ニヤニヤ顔のアリス。
『あのね、友達と帰ってる道中で喰種に襲われそうになったからみんなを隠してその喰種を倒そうとしたんだけどその喰種と知り合いだったの』
「…え？誰が誰と知り合いだったの？」
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eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます！夢主ちゃんの複雑な感情が伝わってよかったです。更新頑張ります！ (2019年5月25日 0時) (
レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - part7おめでたうです！ 真相が明らかになっていく...！ 夢主ちゃんの感情がひしひしと...こう、ひしひしと伝わってきて、すごいなぁと思います。eyeさんのペースで更新頑張ってください！ (2019年5月24日 22時) (レス) id: c1e6d1df23 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます！なかなか物語が進まず申し訳ないです…！完結目指して頑張ります！！ (2019年5月20日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - いつも、楽しみに読ませてもらってます！Part7でも、更新頑張って下さい！応援しています！ (2019年5月20日 0時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年5月19日 22時
